私の部屋には大きな窓があり、私はいつも、窓際に布団を敷いて寝ていました。
ある晩、私はその窓が、少しだけ開いていることに気付きました。
風が吹き込んでいるのか、閉め切られたカーテンが、かすかに揺れていたのです。
おかしいな、窓はさっき閉めたはずなのに。
そう思いながら、私はカーテンの隙間に手を差し込み、窓ガラスに指をかけました。
しかし、窓はきちんと閉められています。
それなのにどうして、カーテンが揺れているんだろう。
そう思った時。
ひたり。
カーテンの向こう側にある私の手の上に、誰かが手を重ねました。
その晩から、私が窓際に布団を敷くことはなくなりました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話