※短いお話です。つまらないかも知れません。
これは僕がアルバイトをしていた時のお話です。
僕は大きな運送業の会社で半年契約のアルバイトをしていました。
後一ヶ月で雇用期間も終わる頃でしょうか…
仕事にもすっかり慣れ、朝は緊張感もなく多少ダレながら出社します。
朝5時に起きて、朝6時には出勤です…
カラオケ店の頃とは真逆でした。
上司「今日のミーティングを始めるぞ!」
…朝の恒例行事です。
上司「昨日なんだが、残念ながら支店のドライバーが事故を起こした!」
…ざわざわ
上司「死亡事故だ!4トントラックで場所は○×団地!被害者は幼児だ!」
上司「現場は見通しの良い道路!発進時に子供に気づかず轢いてしまったそうだ!」
上司「いいか!お前ら!絶対に事故を起こすな!命を守れ!自分の人生を守れ!家族を守れ!」
従業員「はい!!!」
僕は朝の積み込みを終え、車を走らせました。
ドライバーって危険な仕事だよな…
人身事故起こしたら一発でクビだし…
人を死なせたら、人生終わりだよ…
会社はちゃんとした保険には入ってるんだろうけど…
…気をつけよう!
などなど…考え事をしていました。
僕の仕事は宅配便で、大きくてもミカン箱サイズの荷物です。
車も軽ワゴンですからね…
トラックは主に正社員が運転しています。大きな荷物を担当しています。
宅配から会社の物流まで、傍目から見ても大変そうでした。
僕は配達先を伝票で確認しながら廻ってました。
おっと…
○×団地があるよ…
やっぱり白い目で見られるのかな…
昨日の今日だもんな…
今日は団地の外に駐車して歩いて運ぼう!
○×団地は古い市営住宅でまさにスラム街でした。
サイレ○トヒルの悪夢に出てきそうな雰囲気です。
こういうと差別みたいで嫌なんですが、家賃なんかはタダ同然で貧しい方が暮らしているそうです。
○×団地に到着し、歩いて目的の棟まで向かいました。
!!
当社のトラックが団地の中に停まっています!
僕「マジかよ…どんだけ神経太いんだよ…」
と、
トラックを横目に通り過ぎようとしました。
ちょうどトラックで死角になっていたんでしょうか?
声が聞こえました…
母親「△ちゃ〜ん!」
△「ママ〜!」
母親「今日も隠れんぼしましょ〜ね〜」
△「うん!」
母親「いつも通りあそこしか隠れちゃダメよ?ママ以外の人にも見つかったら鬼だからね?」
△「うん!わかった!」
!?
子供が…
トラックの下に…
△「ママー!あのお兄ちゃんに見つかった!」
子供が僕を指さしています。
母親「△ちゃん、残念だけど今日はオシマイ!」
僕は自分の目を疑いました。
…
一瞬で我に返り、怒りが込み上げて来ました!!
母親の顔を見てやろうと、トラックの反対側に廻り
大声で怒鳴りました!!!
僕「おい!!あんた!!!」
?
声が聞こえていたのに母親の姿が見当たりません!
今度は子供を捜しましたが、子供も消えていました!
今のは!?
これは幻覚だったのでしょうか…
それとも亡くなった子供が僕に事実を伝えたかったのでしょうか…
亡くなった子供には多額の保険が掛けられており、
遺族がその後、大きな一軒家を購入したのは事実です。
ドライバーの皆さん…
「隠れんぼ」にはご注意を…
怖い話投稿:ホラーテラー 店長番外編さん
作者怖話