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短編2
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幽霊免許

今、天国では幽霊免許というものを制定しようという動きがある

その幽霊免許というのは最近増えたふぬけた幽霊に幽霊としての自覚を持ってもらうために行うのである

※この免許に落ちると強制的に成仏させられてしまう

天国の面接官「それじゃ聞くけどさ。良い幽霊と悪い幽霊どっちになりたいの?」

死んだ女「…。うんと悪い幽霊になりたいです」

面接官「それはなぜ?」

女「…。私、生前は本当に内気でいつもみんなの影に隠れていました」

面接官「それで自分を変えたいと?」

女「……はい。」

面接官「わかりました。じゃあいくつか質問するから」

女「は、はい。頑張ります」

面接官「夜道を1人の女が歩いてました。女のすぐ隣には崖があります。どうしますか?」

女「…。危ないよって教えてあげます」

面接官「………。あなた悪い幽霊になりたいんだよね?」

女「え?え、ええ、うんと凶悪なのになりたいです!」

面接官「…じゃあ突き落としなさいよ。」

女「…すいません。」

面接官「じゃあ次ね。あなたは夜道である男性を追っかけてました。それはなぜ?」

女「え?何か落とし物をしたからとか…ですか?」

面接官「……。呪い殺す為に決まってんでしょうが!!やる気あるの?あんた?」

女「す、すいません。あります!私は凶悪な幽霊です!」

面接官「……本当に?じゃあ、あなたが今までした一番凶悪なこと言ってみてよ」

女「……。うーん…。……これは、墓場の中までとっておこうと思ってたんですが、もう死んでますんで言います。あれは私が大学四年生の時です。母が急に倒れました。」

面接官「ほう、それで?あなたが毒をもったの?」

女「いえ……その時、私心配で心配で母のもとに行く途中、信号無視しちゃったんです」

面接官「はぁ?!」

女「も、もちろん左右の確認はしました!」

面接官「いや、あのね…」

女「幸い母は助かりましたが、あの時、子供も見てたし、真似したら危ないなって……」

面接官「…………次の人来て下さい。」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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