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長編16
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紺色のコートの女

おひさしぶりです!今回は前回いただいたアドバイスを大切に、参考にさせてもらい霊感のある友達のA君に聞いた話なのですが僕も体験してしまった話を投稿させて貰います。

A君はちょっと前に引越しをしました。

そのマンションは10階建てのマンションでA君の部屋は9階でした。

僕から見てもレンガ造りで結構綺麗な感じのマンションでしたがA君的にも嫌な感じもしないしほぼ新築のうえ土地も問題ないところだと言っていました。(A君はよく色々な体験をするため、住む前に前もって分かる範囲で調べているそうです。)

なので、引越しをしてから何事もなく普通に日常生活をおくっていました。

一年半位が過ぎたある日の事です。

A君は僕らと遊んでいて帰りが結構遅くなってしまい、夜中の3時頃帰宅しました。

マンションに着いたA君は郵便受けを覗き、郵便物を持ち、エレベーターに乗りました。

ちょっと脱線してしまいますが、このエレベーターですが扉の部分にガラスの窓がついており外からも中からも向こう側が見えるようになっていて、エレベーターから見える景色は左側に縦一列に部屋の扉が5つ並んでおりエレベーターの正面にあたる奥の部分に6部屋目の扉が逆L字型に並んでいます。(分かりずらかったらごめんなさい。)

なので、エレベーターに乗っているとすべての扉が見渡せる訳です。

A君は、エレベーターで何をするわけではありませんでしたがやる事があるわけでもなくボーッと外を眺めていました。

すると3階を通り過ぎようとした時です。

一番奥の部屋の扉の前に紺色っぽい服を着た女の人が立っていたそうです。

ただ、エレベーターに乗りながら見ているのであっという間に3階は過ぎてしまい、A君も

「女の人でもこんな時間に帰ってくんだなぁ・・・。」

などと思いながら特に気にもとめず部屋に帰りました。

そして、4日が過ぎた時です。

今度は仕事の都合で遅くなってしまい夜中の1時位に帰宅したそうです。

「今日は疲れたなぁ・・・。」

なんてため息をつきながら、郵便受けを覗き、郵便物を持ち、エレベーターに乗りました。

そして、その日も外をボーッとしながら眺めていました。

4階にさしかっかた時です。

手前から4番目の部屋の扉の前に紺色っぽい服を着た女の人が立っていました。

「あれ!?」

A君は違和感を感じました。

見たことがある人のような気がするのです。

エレベーターに乗りながら、自分の部屋に着くまでにその違和感は解決しました。

4日前に3階で見た女の人と同じだったのです。

ただこの時も、この前はたまたま降りる階を間違えたのかもしれないし、しかも紺色っぽい服だったのは覚えていますがそんなにしっかり見たわけではなっかたので、たまたま同じような紺色っぽい服を着た人だったのかもしれない、そう思い、たいして気にせず部屋に帰りました。

そして、2週間経った頃です。

その時も仕事の都合で帰りが遅くなってしまい夜中の1時頃帰宅しました。

人間って面白いもので、決めている訳ではないのですが無意識の内に同じような行動をとってしまうもので、郵便受けを覗き、郵便物を持ち、エレベーターに乗り、外をボーッと眺めていました。

すると、7階の手前から2番目の部屋の扉の前に女の人が立っていました。

「は!?」

今度はエレベーターに近かった事もありはっきりと見えました。

その女の人は紺色のコートにジーパン姿のボブ位の髪の長さの女の人でした。

ただ横を見ていたので顔を見ることはできませんでしたが・・・。

さすがにA君はおかしいと思い自分の降りる階に着いてから、一瞬躊躇いましたがそのままエレベーターに乗り下に下りてみました。

そして8階を過ぎ7階に差し掛かりました。

やっぱり手前から2番目の部屋の扉の前にその女の人は立っています。

その光景を後にし、エレベーターは止まることなく1階に下りていきました。

1階に着き、嫌ではありましたが自分の部屋には帰らなければならないのもあり、また上に上がろうとしました。

この時マンションの住人が帰ってきたため、不信な目で見られながらも一緒に乗り上に上がる事にしました。

なんと!!その人が押した階は7階だったのです!!!

A君は恐々見つめていましたが、エレベーターは動き出し7階に止まり住人は何事もない感じで降りて行き女の人の横を通り過ぎて歩いて行きました。

エレベーターの扉が締まり上に上がっている間も見つめていると、住人は鍵を開け部屋に入ろうとしており、女の人には見向きもしませんでした。

女の人の方もその住人を見るでもなく扉の前にジッと立っていました。

エレベーターは7階を後にし、9階に止まりました。

A君はエレベーターを降り自分の部屋に向かいながら今まで見てきた事を頭の中で整理してみました。

そして辿り着く結論はたった一つです。

紺色のコートの女の人は幽霊で、下の階から一部屋ごと上に向かって動いているのです。

でも、その時点でA君的には嫌な感じはしないし、何かをしようとしているわけでもないので、下手に刺激するよりは・・・と思いしばらく様子を見てみる事にしたそうです。

しかし、ここで運悪く、次の日から仕事が忙しさを増してしまい毎日の様に帰りが深夜になってしまったのです。

ここから恐怖は始まりました・・・。

帰宅する時間は日によってまちまちではありましたが、見るたび紺色のコートの女の人は着実に一部屋、一部屋、上の階に向かって動いていました。

あと、ほぼ毎日見ていた事もありもう一つ分かった事があります。

女の人が居る時間帯も、統計して見てみると夜中の0時から明け方の4時位まで立っているようでした。

そうしているうちに、日は過ぎていきついに9階に上がって来る日がやってきました。

こんな時でもいつものように、郵便受けを覗き、郵便物を持ち、エレベーターに乗りました。

ただ一つ違うことは、女の人が9階に居るという紛れもない恐怖です。

1階、2階、・・5階、・・・7階・・・・

階が上がれば上がるほど、心臓の音は早まっていきます。

緊張と恐怖がピークに達したその時です。

エレベーターは9階に到着し、扉はゆっくりと開いていきました。

紺色のコートの女の人は裏切る事無く9階の一番手前の部屋の扉の前に立っていました。

A君の部屋は、手前から5番目の部屋なのでどうしてもその女の人の横を通らなければなりません。

意を決し、A君は女の人の横を通り過ぎました。

何事もありません。

自分の部屋に着き、鍵を開け部屋に入りました。

何事もありません。

A君はホッとして、お風呂に入り、眠りにつきました。

次の日から、仕事も一段落つき早く帰れるようになり、そのため女の人を見ることもありませんでした。

また4日経った日のことです。

この日もA君は仕事が早く終わり、20時にはマンションに着きました。

この時A君は、その女の人の幽霊は害もなかったのもありあまり気にする事も無く自分の部屋に着きのんびり過ごしていました。

そうしてテレビを見ながら何気なく過ごしていると、深夜の1時をまわってしまいもう布団に入って寝ることにしたのです。

「あ!!!」

その時思い出したのです!あの女の人のことを!!

今日が自分の部屋の前に立っている日ではありませんか!!!

思い出してしまうと気になってしょうがありません。

A君は扉の前まで来てしまいました。

心の中ではだめだって止めているのに体は勝手に扉の覗き穴に向かって動いていきました。

そして覗き穴から外を見てみると、扉の前にはジッと立っている紺色のコートの女の人が見えました。

この時初めてA君は女の人の正面を見たのですが、戦慄が走りました。

喉がパックリと切れているのです。

そしてその喉からは扉越しでやっと聞こえる位の音で

「ヒュー、ヒュー・・」

と、苦しそうな、空気が漏れたような音を出していました。

あまりの光景に、A君が身動きがとれずにいるとその女の人はいきなり顔を上げ覗き穴を覗いてきました。

その顔は血の気が無く真っ白な肌をしており目は血走った白目のみでした。

そしてピンクの口紅がついた唇をニッコリさせたかと思うと

「ドンッドンッドンッドンッドンッ!」

物凄い勢いで扉を叩いてきました。

さっきまでニッコリしていた女の人の顔は鬼の形相に変わっていました。

女の人はこちらをジッと睨みながら歯を食いしばり、扉を開けようとノブを上下にガチャガチャしたり扉をドンドン叩いたりを繰り返していました。

A君はあまりの出来事にしばらくは動けずにいましたが、なんとか我に帰りドアから離れました。

その時です!

僅かでしたが微かに声が聞こえたのです!!

いったん離れた扉ですが少し近づき耳を澄ませてみると、ヒュー、ヒュー漏れる空気の音と共に

「ミーツ・・ケ・タ・・・」

そう聞こえました!!!

聞こえた瞬間、一気に冷水をかぶったみたいに全身に寒気が走り、冷や汗でびっしょりになりました。

A君はあわてて走って玄関から離れ部屋に行き、布団の中に潜り込むとひたすら耳を塞ぎながらお経を唱え恐怖の夜を過ごしました。

その間も扉からは絶える事無く「ヒュー、ヒュー」という空気の音と「ガチャガチャッ」「ドンドンッ」そして

時折「ガリッ・・ガリガリ・・・」と引っかくような音もしていました。

発狂しそうな恐怖を耐えていると

「ピピピピッピピピピッ」

目覚ましが鳴りました!気が付くと外は明るくなり朝になっていました。

そして音もいつのまにか止んでいたのです。

A君は恐る恐る布団から出て玄関に行き、覗き穴から外を覗いてみると

そこにはもう紺色のコートの女の人はいませんでした。

A君はホッとして、朝の身支度を済ませると仕事に出掛けようと扉をあけました。

「!!!!!」

物凄い異臭が襲ってきました!例えるなら生ごみが腐ったような臭いだったそうです。

そして玄関の前と扉には透明のネバネバした液体がベッタリとついていたのです。

A君は出ることを躊躇いましたが、仕事に行かないわけにもいかず、液体を極力避けながらなんとか扉を閉め鍵をかけ会社に出勤しました。

その日です。

僕のところにA君から電話がかかってきました。

A君は一通り事情を話してくれ部屋にはちゃんと入って来れないようにはしてあるから、申し訳ないが今日一晩家に泊まっていって欲しいとの事。

僕は自分自身は幽霊というものは見たことはないけれど、A君から聞いた色々な話は信じているし、その時電話口から聞こえてくるA君の怯えた声を聞いたのですぐにOKしました。

お互い仕事が終わり買出しを終えマンションに向かいました。

着いた時の時間は22時過ぎになっていました。

ちょっと急ぎながらエレベーターに乗り、9階に向かったのですが9階に着きエレベーターの扉が開いた瞬間物凄い臭いがしてきました。

僕はA君の言っていた臭いはこの事かと思いゾッとしました。

A君の部屋の前に来るとさらにゾッとしました。

扉の前と扉には透明のネバネバした液体がベッタリとついていたのです。

二人して少しの間沈黙し固まっていましたが、このままにしておくわけにもいかないので(この時口には出せませんでしたが、よく苦情がこなかったと思う位の状態でした。)

二人して臭いとネバネバの感触に耐えながら40分位かけ、掃除をしました。

なんとか掃除も終わり、気を取り直してすぐお風呂に入り、食欲はありませんでしたがなんとか夕飯を食べながら二人で他愛のない話をしました。

しばらくはテレビを見ながらまったりしていると、いつのまにかA君は眠ってしまっていました。

まぁ昨日一睡もしていないのですから当たり前です。

僕はA君に布団を掛けてあげ、そのままテレビを見ていました。

何気なく顔を上げると時計を見てしまったのです!なんと時計の針は夜中の1時を指しているではありませんか!!

僕の心臓は早まり、一気に緊張が走りました。

神経は玄関の方へと集中していきます。

5分くらい経った頃でしょうか(この時僕にはもっと長く感じましたが・・・)テレビの音とA君の寝息が聞こえる静まりかえった中、突然それは始まりました。

「ドンッドンッドンッドンッドンッ!!」

お恥ずかしい話ですが、僕はびっくりして飛び上がりました。心臓が飛び出るっていう言葉がありますが、まさにそれです!

音はどんどん増えていきます!!

「ガチャガチャ」いったり「ガリガリ」いったりしていました。

ただ僕にはA君から聞いていた声は聞こえませんでしたが、聞こえなくて良かったのだと思います。

だって僕はその音だけで十分過ぎる恐怖だったからです!

その音は鳴り止むことなく続いていました。

でもせっかく寝ているA君を起こすのも可哀想で一人布団に潜り恐怖に耐えている時です。

隣にいるA君が突然苦しみ出したのです!叫ぶとかはないのですが、今までに僕が聞いた事もないような声でとても苦しそうに唸っていました。

びっくりしてA君を見たのですが起きている感じではなく悪夢にうなされているような感じでした。

これは起こさなければと思いA君を両手で掴み揺すりながらA君の名前を呼んだのですが、全然起きてくれません!それでも僕は一生懸命声をかけ起こそうと努力をしました!

突然です!!!

A君が

「違う!オレじゃない!!」

そう何回も叫びながら自分の喉を引っ掻きだしたのです!

僕はあわててA君の両手を掴み

「やめてくれ!こいつはちがう!!」

「頼むから、やめてくれ!!!」

必死に叫びました!

その時です!

玄関であれほど激しくしていた音が

ピタッと止んだのです。そしてA君も動かなくなりました。

僕は一瞬何が起こったのか分からず放心状態になってしまったのですが、テレビから聞こえてきた笑い声で我に帰り、あまりにも突然静かになったA君が心配になり激しく揺すりA君の名前を叫んだのです。

A君はガバッと起きあがり、僕を掴むと

「あの女は!?」

と、聞くのです。僕は音の事だと思い

「音はしなくなったから、多分居なくなったんだと思う。」

そう答えました。

A君は一回深呼吸をし、玄関に向かって走っていきました。そして扉の覗き穴から外を覗き込んだのです!

僕があわてて走って行きやめさせようとすると、A君は

「もう居ない・・・。」

そう言いながらその場に座り込みました。

少し落ち着いてからA君の首の手当てをし、僕はA君が寝ている間の事を説明しました。

僕の話が終わると、今度はA君がその時見ていた事を教えてくれました。

A君は、扉を強く叩く音でびっくりして目を覚ましました。

あわてて僕の方を見てみると、僕は熟睡しているようで音に気づかず寝たままだったそうです。

A君も僕を起こすのはかわいそうだと考え、一人布団をかぶって恐怖に耐えていました。

「あれ!?」

突然音が止みました!

A君は恐る恐る布団から覗いて見ると、なんと紺色のコートの女の人が玄関の扉を開けて部屋の中に入ってくるではありませんか!!

「何で!??」

A君はあまりの出来事に驚愕しました!僕に言ってくれていたように、部屋には幽霊が入って来れないようにしてあったからです。

それなのに、女の人は普通に玄関を開け中に入りこちらに向かって歩いてくるのです。

あまりの出来事に、さすがにA君は僕を起こそうと思い名前を呼びながら体を揺すりました。が、全然起きません!

叫んでも強く揺すっても何の返答もなく、聞こえてくるのは寝息だけでした。

A君は僕が居るので逃げるわけにもいかないしで、女の人が少しずつ近づいて来るのを見つめている事しかできませんでした。

女の人はA君の前まで来ると顔を上げこちらを見てきました。

目が合うと、初めて目があった時と同じようにニッコリ笑いかけたと思うと物凄い速さでA君に飛びかっかてきました!

叫び声すらあげられずにいると女の人とは思えないような力で首を絞めてきました!!

恐怖で体は思うように動きませんでしたが、それでも一生懸命抵抗は試みてみましたが女の人の腕はまったく離れず、A君は咳き込みながらも

「オレじゃない!!!」

一生懸命何回も叫びました!

それでも女の人の首を絞める力は強くなる一方で

「もうだめだ!」

そう思った時、急に映像が切り替わるみたいに瞬きをした次の瞬間目の前には女の人はおらず心配そうに覗き込む僕の顔があったそうです。

A君は何が起きたのか分からなかったけど女の人が気になり、玄関に走っていったそうです。

その日は、あまりの恐怖に二人して眠る事もできず(眠ってしまうとまたあの紺色のコートの女の人が来るきがして・・・)次の日の朝を迎えました。

明るくなった事で少し緊張も解れ、二人で勇気を振り絞り玄関を開けてみると、女の人は居ませんでしたが昨日と同様物凄い異臭と透明のネバネバした液体、そして余程強く引っ掻いていたのか金属の扉なのに僅かに引っ掻き傷と爪の欠片のようなものも落ちていました。

A君と僕はさすがに仕事に行く気にはなれず、会社を休み、玄関の掃除を終えてから、家の中で少しゆっくりしました。

僕はその日もA君の部屋に泊まっていくつもりだったので

「服、貸してくれよなぁ。」

って頼んだのです。

A君はあわてて

「いいよ!いいよ!!」

「今日はお前は帰っとけって!!!」

そう言ってきましたが、昨日、一昨日と、あんな事があったのに一人で大丈夫なわけがありません。だから僕は

「大丈夫。泊まってくから。」

そう言いました。

A君は何か言おうとしましたが、一瞬止まり考えていましたが

「サンキュ。」

そう少しはにかみながら頭を下げました。

そうして、その日も明るい陽射しは紅く染まっていきみるみる日は落ちていき、辺りは暗闇に包まれていきました。

また、夜が来ました。

二人は昨日寝ていないのもあり(A君なんて丸二日寝ていなかったのですが。)とても眠いはずなのにまったく眠気は訪れず、会話も弾むわけもなくテレビを見ながら時間が早く過ぎていくことを祈りながら、一分、一秒をすごしていました。

0時、0時30分、・・1時30分、・・・3時・・・・

時間は何事もなく過ぎていきます。

そしてついに、窓からは明るい陽射しが差し込んできました!

それと同時に二人して大きなため息です!!

「朝が来た・・・。」

それだけで僕らは涙が出てきました。

しばらくは長時間に及ぶ緊張からくる疲れと、眠気と、安堵感から腰がぬけてしまい、声も出せませんでしたが目覚ましが鳴ったことで二人して我に帰り、目が合うと、二人して大笑いしました!

物凄く久しぶりに笑ったような気がしました。

そして寝てしまうと起きれそうもないので、二人してそのまま寝ないで支度をし仕事に行きました。

その時玄関の扉を恐る恐る見ましたが、何事もなく綺麗なままでした!

その日の夜も僕は念のためA君の家に泊まりましたが、何事も無く時間は過ぎていき疲れきっていた僕らは爆睡でした。

次の日も、その次の日も何事も無く過ぎていきました。

ただ、その紺色のコートの女の人の行動が気になったので二人で色々調べたのですが、一つの事件が浮かびあがってきましした。

それは隣町で起きた事件なのですが今もA君が住んでいるので詳しくは言えませんが、数年前に起きた連続通り魔殺人事件でした。

今だ犯人は捕まっておらず事件の起きた場所には数年経ったにも関わらず情報求むの看板がたっていました。

その事件を知っている人に聞いてみたところ、事件の起きる時間帯は大体決まった時間で夜中の1時位から3時位にかけて起きていたそうです。

そして被害者が歩いている後ろから自転車で近づき突然切りつけてくるというものでした。被害者は怪我は負ったものの命に別状がない方もいれば、命をおとしてしまった方もいたそうです。

その行動パターンから地理に詳しい人間とされしかも切りつけた時に返り血を浴び目立つにも関わらず目撃情報が少ない事から事件現場の近くに住んでいる人間ではないかとされていました。

あの女の人が本当にその被害者なのかは分かりませんが、犯行の起きた時間帯の前と後を含めた同じ時間帯に一軒、一軒まわっている行動から僕はきっとその被害者の女の人が犯人を捜して事件現場から一軒ずつまわっているんだと思うのです。

何故ならあの恐怖の出来事から数日経った頃、A君は会社からの帰宅途中に近くの家の前にあの紺色のコートの女の人がジッと立っているのを見てしまったそうなのです。

A君と僕が体験してしまったあの恐怖の出来事はたまたまA君が見えてしまう人間で、たまたま自分に気づいてくれたA君に女の人が反応してしまい襲ってきたのではないかと言う事でした。

本来そうなってしまうとなかなか離れず、運が悪いと取り殺されてしまう事もあるそうです。

今回は運良く僕が居て必死に違うと叫んでくれたから助かったんだってA君は言っていました。

今、僕らはまたいつもと同じように普通の生活に戻りましたが、あの紺色のコートの女の人もいつもと同じように犯人が見つかるまで誰かの家の前にジッと立っているのでしょう。

そして、A君のように見えてしまう人や、ましてや犯人が見つかった時の事は恐ろしくて考えたくありません・・・。

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました!!

今回の話とは関係ないのですが、2の時に言っていたA君の電話の話を少ししたいと思います。

今現在進行形の話なのですが、色々なA君の話を聞いていて(まだ投稿させて貰っていない話も含め。)あまりにも首に関わる事が多く思い二人で色々話した結果お寺の住職の方に相談してみようと言う事になったのですが、その日から色々な現象が起き始めてしまって、今ちょっとバタバタしてしまっています。

またすべてが解決したら投稿させてもらうと思いますがその時はよろしくお願いいたします。

怖い話投稿:ホラーテラー とんがりさん  

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