仕事の帰り道に、誰かに呼び止められた。
「おい!ちょっと待て!」
振り返ると1人のおじさんが突っ立っていた。
俺はおじさんを見るなり悲鳴をあげた…
なぜならそのおじさん…
手と足が以上に長かったからだ…
そして右手には、光る何かを持っていた…
そして右手の光るものを振り回しながら俺の方に走ってきたのだ…
俺は逃げた。
全速力で走った。
が、おじさんはすぐに俺に追いつき、俺の肩をガシッとつかんだ…
そして右手に持っていた光るものを俺につきだし言った…
「兄ちゃん、携帯落としたよ。」
俺はなんだか恥ずかしくなってしまった。
1人でビビって…馬鹿らしい…
おじさんから携帯を受け取り、お礼をいった。
「あの…どうもありがとうございました。おじさん…手と足長いんですね…」
おじさんは照れたように長い手で頭をかきながら言った。
「いやー、工場で働いてたからさあ」
工場で働くと手足が長くなるのだろうか…
俺は疑問だったが聞くのは止めて、会釈をしてその場から立ち去ろうとした。
すると後ろからまた、おじさんが話しかけてきた。
「兄ちゃん兄ちゃん、首も取れるんだぜ。ほら!
俺は振り返った瞬間、言葉を無くした…
そこには、首から上をサッカーボールのように脇に抱えたおじさんがいたのだ…
そして笑いながら言った。
「いやー、工場で働いてからなあ」
工場で働くと首が取れるのだろうか…
俺は恐怖を振り払うように、おじさんに言った。
「どんな工場やねん!」
するとおじさんは寂しそうな顔をして、
「ね…」
と言って消えた…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話