この話は誰に話しても笑われるし信じてもらえない話。しかし事実だし、俺的には怖かった出来事。心霊系が読みたい人はスルーで。
まだ学生だった頃の話。
俺の家から学校まで歩いていく途中に若い夫婦と小さな子供の家族ばかり住んでるちょっとボロいアパートがある。
いつもそのアパートの前で住人の子供達が遊んでいるんだが、ある時期からそのアパートにいつも左足を怪我したノラ犬が寄り付くようになった。
その犬は足を怪我してるからか解らないけど、かなりおとなしくて吠えたりしないし、いつもアパートの端の方で寝そべってた。なのでアパートの若夫婦達もそれほど邪険にあつかってなかったと思う。てか半ば無視してる感じだった。
その犬は朝もいるし夜もいた。ほぼ同じ位置に。たまに歩いてるの見てもすぐ戻ってきてた。誰かに飼われてるわけではないんだけど。たまにアイツ何も食ってねーんじゃない?と疑問に思ったけどまぁそれほど気にはしていなかった。
そんなある日、いつもどおり朝から学校行って放課後から友達の家に遊びに行った。くだらない話で盛り上がって俺が友達の家を出たのは夜の11時ぐらいだった。
田舎なのであんまり街灯がないんでけっこう帰り道は真っ暗。正直俺はかなりビビりなんで周りキョロキョロしたり何回も後ろ振り返ったりしながら一人で歩いてた。かなりアホです。
そして例のボロアパートの前を通った。ちょっと記憶があやふやだがたぶんその時アパートの前に犬はいなかった思う。
アパート通り過ぎてあそこの角曲がったら家ってとこでかなり後ろから、
「ドドドドドドドドドド~!!!」
ものすごい音がこっちに向かってきた!なんかライオンかなんかすごいでかい動物が走ってくるみたいな足音がした!
あまりの出来事にその場に立ちつくした。そして足音が向かってくる方向を見た。
あの犬だった。アパートの前に居ついてた犬だった。
てかなんであの犬走れんの?
つーか足音の大きさおかしくない?とか色々疑問が頭によぎった。
色んな疑問でかなりパニくってるうちにそいつはどんどん近づいて立ちつくした俺の横を風のように通り過ぎた。
そして3メートルぐらい先でピタッと止まった。
そしてそいつはゆっくり俺の方に顔を向けた
おっさんでした。
顔だけ完全におっさんの顔してました。舛添要一みたいな顔でした。
初めて人面犬?を見ました。
そいつはずっとこっちを見てます。俺もびっくりして見続けました。
走ったら追いかけられそうだったんでゆっくり歩きました。ちょっと離れて振り返ったらまだ見てました。
角を曲がってから全力疾走で家に帰りました。
次の日からは一度もみてません。
誰に話しても信じてもらえませんが実話です。怖くなくて、オチもわかりやすい話ですみませんでした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話