…「終わらない恐怖3」の続きです。
タタッタッタッタッタ!
…はぁ…はぁ…はぁ
暗い夜道…女子高生が何かから逃げています。
何は地面を這って彼女を追いかけていました。
…ついに彼女の脚を掴みました。
彼女は地面に転倒し、額と鼻から血を流しています。
地面にお尻をつけ、恐怖の表情で後ずさりしていました。
「…いや…いや…助けて!」
次の瞬間。
「何か」は彼女を引きずり、草むらの中に消えていきました。
「いやあぁ〜!!」
誰もいない…
暗い夜道に…
女性の悲鳴が響き渡りました。
…!
…〇!
姉「〇!大丈夫?凄くうなされてたよ?」
…お姉ちゃん?
姉「悪い夢でも見てたの?」
…うん
妹は自宅で目を覚ましていました。
風邪が悪化し二日間、学校を休んでいたのです。
姉「…でもあんたのお腹さ」
姉「小さくなって良かったね…本当に…。」
学校で妹が気を失ってから、彼女のお腹は少しずつ小さくなっていきました。
妹「…お姉ちゃん…」
姉「…どうしたの?」
妹「…わたし…ずっと此処に居たの?…」
姉「…何言ってるの、あたしがずっと側で看病してたんだよ?」
…そう…
安心した彼女はそう呟くと、再びに眠りにつきました。
…翌朝。
ピンポーン!
姉「はーい!」
ドアを開けると、警察官がいました。
警察官「〇さんのご自宅ですね?彼女はご在宅ですか?」
姉「…妹は風邪で寝込んでいますけど」
警察官「…お話だけでも聞かせて貰えませんか?」
姉「だから…風邪で熱だして寝てるんです!」
警察官「…それはすいませんでした。あなたはお姉さんですか?」
姉「そうですけど…」
警察官「この生徒達を知りませんか?昨日から自宅に戻っていなくて…捜索願いが出されてるんです。」
…!
…警察官が見せた二枚の写真の一つは、いつの間にか家の中から消えていた女の子でした。
姉「…知りません。」
警察官「…そうですか。何かありましたら、すぐに連絡お願いします。」
…警察官が、家の前に停めてあるパトカーに乗り込もうとしました。
姉「ちょっと待って!」
警察官「…?」
…姉が警察官に近づきます。
姉「…何故でうちに来たんですか?」
警察官「う〜ん…ちょっと言いにくいですね…」
姉「…教えてください!」
警察官「同じクラスの生徒さんにも聞いて廻ってたんですが」
警察官「皆さん何故か、こちらのお家にいるんじゃないかって言うんですよ」
姉…また噂だよ…。
…その頃。
ピロリロピロリロ!
ピリリリ!
プルルル!
「…ごめん!怖い話なんだけどさ…」
「…次の人に伝えればセーフなんだって…」
「…てゆーか、ムカつく奴に教えるとかさ〜…」
…同級生達は、恐怖から逃れる為に「胎児の呪い」を広めていました。
…それは、どうしようも無くなった「悪いモノ」を、海に捨てるような心境だったのかも知れません。
…どんなに黒い絵の具も、海を真っ黒く染める事が出来ないように…
それから毎晩…
妹は夜中の悪夢にうなされていました。
…うぅ…お姉ちゃん。
妹「お姉ちゃん!助けて!」
…姉が駆け付けると、冷や汗を流し、恐怖に怯える妹が居ました。
姉「…また怖い夢を見たの?」
…うん。
妹「…知らないお姉さんが殺されてたの…」
姉「…悪い夢だよ」
妹「ただの夢じゃないよ!毎晩だよ?もう…耐えられないよぅ…」
毎晩…姉の胸で妹は泣いていました。
…妹の精神は、確実に限界へと近づいていました。
そして…ある晩…
とうとう…
妹は…
「自分の部屋」から始まる…
…悪夢を
…見てしまったのです。
…続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー 店長さん
作者怖話