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中編3
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終わらない恐怖 5

…「終わらない恐怖4」の続きです。

…血生臭い…

…ここはどこ?

…暗い…

…息苦しい…

…あの隙間から光が見える…

…え?

…この部屋…

…わたしの…部屋…?

…わたしが見える…

…起きなきゃ…

…ダメだ…

…お…ねぇ…ちゃん…

…お姉ちゃん!

毎晩ここで、彼女は目を覚ましていたそうです。

繰り返す悪夢は、彼女の部屋のベッドの下から始まり…

…彼女が視界に入った所で中断されました。

しかし、恐怖は確実に近づいていました。

悪夢から覚めるタイミングが、徐々に遅くなっていたのです。

…恐怖のあまり、ここ数日間は寝ていない…

…話は事務所に戻ります。

僕「…深刻だね」

姉「…はい」

…話を聞いていると、事務所の中に「血生臭い」空気が漂ってきました。

…僕は自分の心臓が高鳴っていくのを感じていました。

…全身に鳥肌がたちます。

女性スタッフ「すいません!時間なんで帰りたいんすけど!」

姉「…あ!すいません!タイムカード押してきます!」

…彼女は立ち上がり、事務所を出て行きました。

彼女が僕に背を向けた…

…その時!

僕は見てしまいました…

彼女の後ろに着いていく…

頭がスイカの様に割れた…

血で真っ赤な女子高生を…

その腕には…

血だらけの赤ちゃんが…

…!

あまりの衝撃に、僕は吐き気を感じました。

しかし、脳裏にある疑問も浮かびました。

(今の霊…制服だったな)

彼女と入れ代わりで、夕方までの勤務を終えた女性スタッフが、事務所に入って来ました。

僕「お疲れ様!」

女性スタッフ「店長…」

僕「…ん?」

女性スタッフ「さっき何を話してたんですか?」

僕「いや、家族事の相談だよ」

女性スタッフ「…家族?」

僕「うん、妹さんの話。君の悪口じゃないよ」

女性スタッフ「…」

…彼女は険しい表情で、口を開きました。

女性スタッフ「店長…あの」

…女性スタッフの話です。

わたしはあの人の妹と、同級生でした。

友達ってわけでもなくて、クラスも違います。

あの人も同じ女子高で一コ上だったんです。

妹は妊娠し、両親が中絶させた事は有名でした。

それが原因で、悲惨なイジメに遇った妹は、学校の屋上から飛び降り自殺しています。

それから学校で呪いの話が流行りました。

それを広めたのが、自殺した妹の姉です。

逆にそれが怖くて、呪いの話は大流行してました。

…え?呪いで死んだ人?

なんか…家出だと思いますけど、行方不明になった人は何人かいましたよ。

…あ!一人いたかも!

妹の親友で〇ちゃんって子が、自殺してますよ。

…?

僕「〇ちゃんって妹の名前じゃ…?」

女性スタッフ「妹の名前は…確かAちゃんですよ」

…!

目の前が、ぐにゃりと歪んでいきました。

女性スタッフ「あの人…ちょっと可哀相な人なんです。妹を亡くしてしまってから…この時期だけは少しおかしくなるんです。」

僕「…この時期?」

女性スタッフ「…妹の命日が近いんです。」

…事務所の「血生臭い」空気は更に重くなりました。

…。

僕は気分転換をする為に

近くのハンバーガーショップに行きました。

…色んな考えが頭を巡ります。

…姉は死んだ妹の復讐をする為に、呪いの話を?

…それとも死んだ妹が、姉にとり憑いて復讐を?

…どこまでが本当の話だったんだ。

…姉がおかしくなったのか?

…それとも半分、妹なのか?

様々な考えが、僕の頭を巡りましたが…

答えはでませんでした…

…うっそー

…こわーい

女子高生3人の話し声が聞こえてきました。

…これ「赤ちゃんの呪い」って言うんだって〜!

僕(気分転換する場所を間違えたな…)

…不快感を感じながら、ふと窓の外に目を向けました。

…!

そこには…

ゆっくりと近づいて来る…

頭が砕けた女子高生と

赤ちゃんの霊がいました…

最後まで、読んで頂きありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 店長さん  

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