つい最近の話。つまんないと思いますが僕は死ぬ思いをしました。
あるビルの5階でトイレに入った。
割と古いトイレだったが、個室に入り用をたして いざウォシュレットを使った。
最初、【強】だったので おしりが痛かった。
あ、弱くしなきゃ…耐えれないや…と思い【弱】に。
しかし、【弱】にすると湯が おしりまで届かない。
左の壁にある装置を、いじくりまわしていた。
それなら【中】くらいに…とダイヤルを回す。
…【弱】程度しか威力がない。
なら【強】しかないか…我慢か…
そう思い【強】へダイヤルを回した。
やっぱり強い…
そして、【止】ボタンを押す…
が、湯は止まらない。
『あ、あれ…』
何回、【止】ボタンを押しても止まらない。
自分のおしりの耐久性を考えれば、こんな【強】に耐えれる防御力を備えていない。
常に、噴射される攻撃に対してあまりにも無防備な状態だ。
普段から【弱〜中】しか経験のない僕にとっては初体験だ。
腰を浮かして、威力を弱めてみるも攻撃の手を休めることなく発射される水圧は威力を増すかのように感覚が薄れていく。
麻痺してきた…
連打をする左手も、【止】ボタンを押すスピードが落ちる。
『くそ!持久戦には耐えれない…』
こうゆうときの為に鍛えておけば…と、後悔だけが頭の中をいっぱいにした。
思考力は徐々に薄れてゆく…
もう…ダメかもしれない…
すでに湯は、水へと変貌を遂げ更に獣と化す。
全身全霊の力を左手に集中して、【止】ボタンを押す…が、効果はない。
また腰を浮かしてみる。
浮かすと同時に、センサーが反応して攻撃の手を休めると考えた…が、無駄無駄無駄。
そして、左の壁にある装置をじっくりみた…
【乾燥】
これだ!乾燥なら、攻撃をやめて風が出るはずだ!
迷わずボタンを押す。
ウゥ…ウゥ…
と、唸る。
そして温風が、痛んだ箇所を撫でるかのように癒すかのように吹きつけた。
しかし、攻撃は止まない。
乾燥じゃねぇ!ただの、もてなしにすぎない!
期待しなきゃよかった…
こうなったら、右手で攻撃を防ぎながら蓋をしめるしかない。
心を決めた。
そして、むかつく左の装置の上に手をかけ腰を浮かした。
すると、攻撃が終わった。
あれ…?
左の装置の上に【電源】ボタンがあったようだ。
それ以来、そのトイレは悪魔のトイレと認定した。
少し鍛えようかな…
普通に、【弱】にすりゃ良かっただけの話なんだけどね…
怖い話投稿:ホラーテラー 福岡県民さん
作者怖話