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短編2
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Y and i (回想)

 数日前に投稿した「Y & i」について、俺なりにどう思っているか書きたいと思います。

 あそこではほぼ事実のみを書く形にしたので、その後俺があの事件のことをどう思ったかということ。

(さきにおことわりしますが、俺はLAMといいます。もちろん偽名です)

 

 ***

やっぱり、俺はYに「生かされている」んだと思う。

 CやN、Oが死んだのが呪いとか祟りだとは思わない。あの3人は元から死ぬ運命だったんじゃないかと思っている。

 大体、呪いなんて非現実的だ。殺人犯は大抵普通の死に方をしている。

 だけど、Yがああなったのは、非日常的な力が働いたとしか、俺にはやっぱり思えない。

 あれから13年間、俺は事件の事を何百回と考えた。

 缶を支えていた箸は、はじめ確かに2度、動いた。それは「一番先に死ぬ」のがL、俺だということを示していた。

 だけどその5秒ぐらい後で、もう一度箸は動いた。そんなに間隔をあけて箸が動いたことは無かった。

 俺には、あれはYが自分の意思で動かしたんだとしか思えない。そしてその代償としてああなってしまったんだと。

 何らかの運命を問い、それが当たるということは、たずねたその内容がそのまま現実化するということで、言い換えれば運命を左右するということかもしれない。

 ここから先は完全に俺の想像で、心霊話めいたものになるが、Yは、何らかの存在と、あの時会っていたんじゃないかと思う。

 そして、運命を告げる現実との連絡手段である「缶と箸」を動かす物理的エネルギーを提供する主体として、一時的に運命を変える権力の様なものを手にしたんじゃないだろうか。

 ***

 箸が動くのは、幽霊の仕業なんかじゃなく、手を乗せた者の無意識と筋肉の微動があいまって生じる結果だと考えられる。

 だけど、その無意識が何らかの強い思念によって動かされるとしたら、そして強すぎる思念がその者の精神を乗っ取り、廃人にしてしまったのだとしたら。

 Yは、あの時俺を助けてくれたんだと思っている。

 俺はYを忘れられない。絶対に。初恋の相手だというだけでなく、命の恩人なのだろうから。

怖い話投稿:ホラーテラー LAMさん  

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