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短編2
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生と死

俺の親友A。彼は小学校の時からの同級生。高校生になった今でも彼だけは俺と仲良くしてくれる。

そう、俺はいじめにあっている。全校生徒みんなで俺を無視する。もし俺が死んだら…A以外みんな呪い殺してやるんだ。

そんなAは霊感が強かった。Aには除霊ができる力があるという噂はたちまち広がっていった。

ある日の夜、Aは友人二人に相談を持ち掛けた。ある公園で除霊したい霊がいるという。

友人の名はBとC。彼らも一応は小学校時代からの同級生である。1年ぐらい前まではこの4人で仲良くつるんでいた。しかし今となっては…。

俺は気付かれぬよう、後ろをついていく。

微かに聞こえる。そいつらの話し声が。

B「あいつほんとありえねぇ。バカだよ、バカ。」

C「ほんとバカだよな。」

A「……」

こいつら…バカバカ言いやがって…。いつか絶対に呪い殺してやる…。

公園に着いた。

と、そこでAが口を開いた。

A「さぁ除霊はじめるか。」

B「ほんとにできるのか…?」

C「てかほんとにここにいるのかよ。Aにしか見えないからわかんねぇ。」

B「あいつほんとにバカだよな。まだ自分が生きてると思ってるなんて…。」

C「ほんとバカだよ。あいつには天国で幸せになってほしいのに…。」

……俺?俺…死んでんの?

そっか…俺無視されてたんじゃないんだ。やっと思い出した。あの火事の時。学校が火事になった時、俺死んでたんだ。

A「あいつはみんなに……お前らに無視されてると思ってる。これじゃあいつも辛いだろ。」

B「はやく成仏させてやらねぇと。」

成仏…しないと。みんなごめん。B、C…A。ごめん。

A「……お前らも。」

B「……」

C「……え?」

A「お前らも死んでんだよ。」

え?どういう……

A「学校が火事になった時。お前らも死んだんだ。」

C「……?」

B「……」

A「さぁ除霊をはじめよう。自分が生きてると思ってるやつを死後の世界に連れていくのが除霊だ。」

二人が成仏した。俺は口を開く。

「ごめんな、A。俺も成仏するわ。色々迷惑かけたな。」

A「お前は生きるんだ。」

……??

A「学校が火事になった時。お前だけ奇跡的に助かったんだ。お前以外、全校生徒はみんな死んだ。死んだやつには生きてるやつは見えない。だからお前は無視されてると思い続けてきた。」

じゃあお前ももしかして…。

A「俺には霊感がある。俺にだけ生きてるお前が見える。お前にも霊感があったんだ。だからお前には死んだ俺らが見える。

俺らの分まで精一杯生きてくれ。」

Aは消えた。

強い……だけど心地良い風が俺の背中を押した。

怖い話投稿:ホラーテラー N.Iさん  

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