「…マジかよ」
流石に俺も焦り始めた。
「…巻き込んで悪いな」
奴は引き攣った顔で俺を見た。
プルルルル!
プルルルル!
今度は心臓が飛び出すかと思った。
「…電源も抜いていい?」
俺が聞くと、奴は頷いた。
プル…
「…お?」
「…おおぉお!」
鳴り止んだ!
二人ともそう思った!
ピリリリリ!
「…なんの音?」
俺が聞くと奴は泣きそうな顔で答えた。
「…俺の携帯」
「…それも電源切っちまえ!」
奴は携帯の電源を切った。
…。
パーラリラリラー!
次は俺の携帯が鳴った。
「俺は関係ないだろ!」
俺の携帯も電源を切った。
二人とも無言で、部屋中の電化製品のコンセントを抜き出した。
…これで手も足もでまい!
「……音はしないな」
「もう大丈夫じゃね?」
ピンポーン…
ピンポーン…
ピンポーン…
チャイムが鳴りだした。
怖い話投稿:ホラーテラー オカルトさん
作者怖話