今回もあまり怖くはありません(すみません)が父の話です。
『最近、Aさん家の畑の前を通ったら、なんかが着いてくる』
ある日、父が急にそんな事を言い出した。
Aさん家とは私の実家の前の通りに沿って建っているお宅で、やはり通りに面して畑を持つ大きな家。
母『この辺は墓やら古墳やらあるし、そこの人ちゃうの?』
私『お父さんは憑かれやすいんやから、連れてきたらあかんよ』
父『それは大丈夫。着いてきてもすぐ離れるし、いつもAさん家の畑にいるから』
普通の家庭ではあり得ない会話だと思いますが…そんな話しをしていました。
それから数ヶ月後、Aさん家のおばあさんが亡くなられた。
その直後、父がこんな事を言い出した。
父『Aさん家のおばあさん亡くなったら、あの人いなくなった』
私『あ~、じゃあおじいさん(既に亡くなられていた)がお迎えきてたんかなぁ』
父『そぅかもなぁ』
そんな話しをしていたら、母が思い出したように言いました。
母『そういえばお父さん、Aさん家のおじいさん亡くならはった時も畑からなんか着いてくるって言ってたやんな…』
Aさん家の畑にいたのは本当にお迎えだったんでしょうか?
もしかしたら死神とか招き神の類いだったんじゃ…と思うと、ちょっと怖いです。
怖い話投稿:ホラーテラー ケイさん
作者怖話