…。
「…誰か来る予定は?」
俺は一応奴に聞いた。
「…ない」
奴は答えた…そりゃそうだ。
ピンポーン!
ピンポーン!
ピンポーン!
玄関のチャイムがしつこく鳴り響いていた。
一人なら怖がって、布団に逃げ込むところだが
今日は大の男二人。
俺は台所から包丁を
奴は野球のバッドを
それぞれ装備した。
二人で恐る恐る玄関に向かった。
息を殺して、覗き穴を覗いた。
…。
…?
…誰もいない…
一応、迎撃体制をとりながらドアを開けた。
次の瞬間
バタバタバタ…
足音だけが部屋に入っていった…
「…帰っていい?」
「…ダメに決まってんだろ」
怖い話投稿:ホラーテラー オカルトさん
作者怖話