短編2
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ある霊能者

友人の霊能者、Dちゃんのお話です。

霊能者と言っても普通のサラリーマンだし、優しいお兄ちゃんて感じなので、あまり意識する事はないですけどね。

Dちゃんは自分からは多くを語らないので聞き出すしかないんですが、初期の癌をヒーリングで散らしたり、実際にお腹が痛い時に頼むと一瞬で治ります。

普通の人の守護霊は5、6人らしいんですが、Dちゃんは多すぎて数えられず、同業の人に見てもらったところ30人以上とか。

暇な時は、守護霊の仙人みたいなお爺さんと会話をしていたり(笑)

好きな人の気持ちが知りたい時は、本人ではなく相手の守護霊様と交信して、その言葉を伝えてくれます。

ただやはり専門分野は心霊で、私が一度あまりに性質の悪い霊に憑かれた時は、数珠を背中の辺りに当てて、数十秒で散らしてくれました。

塩やお経は必要ないらしく、使いません。

Dちゃんの教えを受け、霊など怖くないと過ごしていたんですが、先日こちらのサイトを見ながら眠った時のこと。

深夜2時すぎ、ふすまをトントン‥

気のせいかなと思ったんですが、私は睡眠薬を飲んで眠っているので、途中で目覚める事は滅多にないんです。

トントン‥

トントン‥

開けたらどうなるか以前にDちゃんに教えてもらった通り、

‘なんやオラァ!!!’

と心の中で一喝したら、瞬間消えました。

しつこい霊はストーカーと同じなので、逆ギレがいちばんだと。

あとは規則正しい生活をする、体を冷やすと寄ってくるので暖かいお風呂に入る、悪口は波長を下げるので言わない、と難しい事はありません。

以下は、Dちゃんの言葉です。

『人間は、霊に憑かれるために生まれてきたわけじゃない。

生き霊でも死霊でも、どれだけ憑かれてもせいぜい2割が限界なんだよ。

それが本人が気にする事によって、3割4割に増大して、お祓いだ宗教だって大事になるんだ。

呪いなんか、1割の半分も作用しない。

8割は自分なんだから、何も気にせず過ごせばいい』

霊に悩んでいる方の、参考になれば幸いです。

怖い話投稿:ホラーテラー 愛子さん  

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