※誤字脱字があったらすみません
昔DOWNTOWNderaxを見ていた時に森久美さんがしていたお話です。怖いというより面白かったので投稿させていただきます。
森さんはある時、仕事で外国(たしかパリだったと…)に来ていたそうです。日帰りというわけではなく何日間か泊まりだったらしく、一日目を折角外国に来たということで観光地を巡っていました。
しかし、その日は何となく朝から体調が優れずゾクゾクとした寒気があったそうで風邪かな?と思い薬を飲んで過ごしていました。
一通り観光を終え、ゾクゾク感もよりひどくなってきたために、そろそろ帰ろうかな…とホテルに戻る事にしました。
途中で信号待ちに引っ掛かってしまい、ボーッとしていると、嫌に周りが静かな事に気付きました。不思議に思って周りを見渡すと車は普通に走っており、傍にいた家族連れも話をしている素振りがあります。
音だけが聞こえない異様な様子に気味悪がっていると、前の方に向こう側を向いて佇む男性を見つけました。何故だかその男性に違和感を感じて見つめたままでいるとふいにこちら側に振り向き、ニタァと薄気味の悪い笑みを浮かべて赤色の信号を進んで行きました。
「あっ!」と思ってふと気付くと、周りの音が元に戻ったようで車のエンジン音や傍にいる人達の会話の声が聞こえてきます。
信号を見ると既に青く代わっており横断している人で道路は混雑していました。
一瞬戸惑いを見せましたが、先程のニタァとした笑いを思い出したので、気味が悪く足早にホテルへと帰りました。
ホテルに帰り、仕事の打ち合わせな夕食を済ませ、入浴を済ませてしまうと音楽をかけたままウトウトといつのまにか眠ってしまっていました。
目を覚ますと、ベット脇のスタンドのみに明かりがついています。
ステレオからはまだ音楽が鳴り続いていました。
それの歌詞には「OHgot(あぁ神様)」と歌うところがあるのですが、目を覚ました時はそのgodのゴッ!の部分で止まり、「OHゴッ!、OHゴッ!」と繰り返していました。
なんだか妙に怖いのと、時計を見たとき、針が2時半過ぎを指していたので時間も時間だと思って、停止ボタンを押しました。
しかし何故だか音楽は止まりません。何度も押しますが止まりません。少しパニックになりながら今度はコンセントを抜きましたが、何故だか止まりません。
ふと、さっきより音が大きな気がしたのですが怖さのあまり気のせいだと言い聞かせ、ベットの方へと離れました。
薄暗い部屋の隅に壁で仕切られている向こう側から高さ160㎝位の人のような影が見えます。
しかし人というにはなにか触覚みたいなのが生えており、羽のようなものも見えます。
その影はユラユラと揺れています。リピートし続ける音楽とユラユラ揺れる得体の知れない影に怖くなったので、昼間観光中に買っていたお守りをベットに円形に大きく広げ、バリアになるようにそのお守り達のなかに入りました。
しばらくそうして丸くなっていましたがふと影に目をやると、さっきまでは160㎝位だったのにいつのまにか180㎝程まで影が伸びています。
このままでは駄目だ、と考えてなにか明るい気持ちになろう!と「僕らはみんな生きている」を歌いはじめました。
涙で顔をビショビショにしながら「手ーのひらをー太陽にーっ!!!」と歌うのですがとうとう影が近付いてきます。
ベットの直ぐそばには50㎝四方の窓があったらしく、あまりの怖さからそこから飛び降りようとしました。
窓から頭を出して体を必死によじります。ですが肩からはもうびくともせず、どんなにあがいても無理でした。
そのうちいつの間にか音楽が鳴り止んでいることに気付くと、頭を抜きました。
部屋を見渡しても影の姿もありませんでした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話