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双子の兄 匂いと臭い 4

短編2
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双子の兄 匂いと臭い 4

「信じられないかも知れないけど・・・・」

「ファブ○ーズ、、、効いたんだよ、まじで!その女の霊までは」

・・・・・・・

「今だから話すけど、自縛霊って聞いた事あるだろ?」

「死んだ場所で動けない霊のことだろ」

「ふりかけたんだ大量に、、、電車に飛び込んで死んだ若い女の霊に」

・・・・・・・

「まじ、死ぬかと思ったわ!」

ふらふらになって家に戻ってきた約一週間後。

病院のベッドの上で、夜中に一人で、一体何をしていたのか兄が話し始めた。

「お前が言ってた事故多発地帯あるだろ?」

「俺が何度霊視してくれって頼んでも無視したやつか」

「俺は冗談抜きで、幽霊にはファブ○ーズが効くって思ったんだ。ふと気付いたんだけど、、、性質(たち)の良くない霊って大抵嫌な臭いがしてたしな」

(ハァ・・・・・)

「海のお化けが陸に上がって大暴れしたら人類は死滅するって冗談でよく言ってたよな」

・・・・・・・

「考えてみりゃ自縛霊ってのもホント不思議で、、、事故って死んだ所から動かないんだ、何年も何年も・・・・」

「そんな事言われても俺何も見えねーし」

「まあ、そうだけど、、、俺には見えるんだ、何故か・・・」

・・・・・・・

「海の霊がにおいに縛られてるんじゃないかってさっき言ったろ?」

・・・・・・・

「じゃあ、、、その、事故で死んだ霊たちは・・・一体何に縛られてるんだ?」

(知るか!んなこと!)

「さらに不思議なのは、、、新聞にも載ったダンプと正面衝突して死んだ父子(おやこ)、何年も2人並んで立ってるのに、、、お互いに気付いてないみたいなんだ、俺の見る限り・・・不思議だろ?」

(事実なら確かに不思議・・・・・)

「家抜け出して最初の夜、俺、その親子に近づいて・・・・親父の方にファブ○ーズ振りかけたんだ顔面に向けて、、、、そしたら・・・・」

(そしたら????)

「目の前から近づいたのに俺に気付いてなかったみたいで、、、ケッサクって言っちゃ不味いんだろうけど、きょろきょろしてんだ、どっかから変なにおいがしたって感じで」

(まじかよ・・・・)

「俺、面白くなっちゃて、、、」

(面白いって・・・・こいつ)

「鼻の穴に近づけてさらにバーっと、もう、滅茶苦茶振りかけたんだ、ブワー!って感じで」

(わおー!)

「そしたら・・・・」

「そしたらなに?」

「吸い込まれるように消えたんだ!道路の中に!!」

(まじっすか!)

怖い話投稿:ホラーテラー 双子の弟さん  

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