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短編2
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隣の廃屋

この前、『こだまみたいな…』を投稿させていただいたピラフです。

今回は幼なじみではなくて俺自身が体験した話を投稿させていただいきます。

全然怖くないかもしれませんが、お付き合いしてくださると嬉しいです。

中3の冬のある日の夜中、俺は受験勉強の合間に窓を開けてタバコを吸っていた。

今は取り壊されて空き地になっているけど実家の隣には廃屋があって、俺の部屋の窓はちょうどその廃屋に面する壁にあった。

曰く付きって話は聞いたことはなかったが、普段から非常に薄気味悪い場所だったのは覚えている。

ぼーっとしながらタバコを吸っていると、廃屋の窓ガラスに人影のようなものが映っているのが見えた。

自分の姿が映ってるだけか?とも思ったが、何故か気になって眼鏡を掛けからもう一度見てみた。

人の形をした大きな白いもやのようなものがそこにはいた。

(うわっ、嫌なもん見てしまったなあ…)と思って吸い殻を携帯灰皿に入れ、窓とカーテンを閉めて勉強を再開した。

あまり気にしないようにしてたけど、少ししてから好奇心が芽生えてもう一度カーテンの隙間から覗いてみた。

そいつはこちらに近づいていた

非常にゆっくりだけど窓を越えてうちの裏庭に入り、不気味にゆらゆら揺れながらこっちに向かってきていた。

裏庭が広いので距離があったのが幸いだった。

俺は途端に怖くなり覗くのを止めて布団に入り、幼なじみに電話。

こんな時間に迷惑だとは思ったけど、そういうのに慣れている幼なじみと電話で話すだけでとても心強かった。

向こうも最初は迷惑そうにしてたけど、俺の話を聞いてからは真剣になってくれた。

しばらくして、電話をしながら窓をちらっと見るとカーテンの僅かな隙間から白いものが見えた。

入ってこれないとは分かっていても流石にこれは怖い。

それ以外には特に害はなかった。

窓の向こうにそいつがいたのはよく分かっていたけど。

幼なじみは朝の4時ごろまで電話に付き合ってくれた。

幼なじみはうろうろしてた奴がたまたま俺と目(そんなものなかったけど)があって向かってきたのだろうと言っていた。

それ以降はその白いもやを見ることはなかったが、大学へ行って一人暮らしするまで夜に窓を開けると言うことができなくなった。

怖い話投稿:ホラーテラー ピラフさん  

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