以前に改修工事を投稿させてもらった者です。
この前に仕事の知り合い達と話して思い出したことがあり、今回はその事を話させてもらいます。
今から15年ぐらい前になりますが、当時の俺は設備関係の仕事の下っ端でした……と言っても、ほぼアルバイトみたいな感じでした(笑)
仕事に行ってた仲間の人でSさんって人がいてまして、その人は1〜2歳年上で、優しい人でしたが……頭の方は羞恥心の上地並でした(笑)
まぁ何て言うか間が悪い人で、別の先輩が誤って車のバンパーを壊し、仮に誤魔化してたのをそのSさんは見事に同じ場所をぶつけて怒られたり、車乗ってても片道走行の所でも、二台車通るのは無理なのに、
「大丈夫だよ、こんなんすぐに通れるよ!!」
って無理矢理通り、見事に溝にはまって車を脱輪させたぐらいの大馬鹿野郎です。
話が逸れてしまいましたが、実はこの人幽霊を見たとか言ってたんですが俺もその時にいてたんですよね。話はこんな内容です………。
とある山中にある老人ホームの現場での事です。Sさんと俺に後4人ぐらいの人達と残業していて皆二人ずつに分かれて仕事していまして、時間帯にして日が変わるまでやってました。その時は仕事内容の全てをやらないといけなかったのもありかなり忙しかったんですが…突然悲鳴が聞こえたんですよ。
建物は三階立てで横に細長い感じの建物で、悲鳴は奥の方から聞こえてきたので、行ってみるとSさんが腰を抜かしてガタガタ震えてました。話を聞いてみると、
「今、窓の外に火の玉見えた!!白い何かが通った!?」
と喚くので、皆から
「そんなもん無いやろ、お前はアホか(笑)」
「この忙しいのに迷惑かけるな!!」
とSさんを怒鳴ったり、頭を叩いたりして皆持ち場に戻りましたけど、俺は少し気になることがあってSさんのそばに少しだけいてました。
「大丈夫ですかSさん?かなり腰ひけてますけど…漏らしました(笑)」
「漏らしてるかぁ!!」
「そんくらい元気あったら大丈夫ですね。じゃあ俺戻りますけど、気を付けてくださいね…Sさん……。」
って言うとSさん…かなりビビってたせいか、俺の右腕掴んで離さなかったんですよ。
「ちょっと待って…今…気を付けてって…どう言うこと?」
かなりSさん震えてましたけど実はこれ別の先輩がイタズラをしてたのを知ってたんですよ俺。
実はそのイタズラをした先輩が窓の外にいて、Sさんの隣の部屋で仕事してたんですよ。火の玉って言うのは、吸ってたタバコを火がついたまま、窓の外に捨ててたんですよ(外は土砂降りの雨だったから引火の危険はありませんが、マナー悪いな)
後、白い物ってのはビニールの布切れみたいなのを隣の部屋からSさんから見える窓に放り込んだだけやったんですよ。
ただそれだけでビビって腰抜かしたんですよSさん…。
ただ設備工事1の時に気になることがあって残ったって書きましたが、実はSさんにはその時教えていなかったのですが……
窓の外に白装束を来た何かがいたんですよね、皆が来た時に…。
俺以外はSさんを見てたから気が付かなかっただけやと思ってたんですが、今Sさんと俺がおる部屋の窓からまだ見えてるんですよ…白装束の人がね。
気付かない振りして俺は部屋から出まして、何かの見間違いと思いながら仕事の続きをしていましたら、
Sさんが大慌てで来て早く帰ろうって言い始めたんです。
「俺、見てしまった!!幽霊見たよ…ヤバいよ…早く帰りたい!!」
その言葉と同時にゲンコツが1〜2発、Sさんの頭にクリティカルヒットしました(笑)
「この忙しいのに、寝ぼけてるんか!!早よ戻れ!!」
Sさんは頭抱えながら無理無理俺はもう無理って殴られて声も出なく、ジェスチャーで身振り手振りしてました。
Sさんが仕事してた部屋を別の人間がしましたけど何事もなかったかのように静かでした。
休憩の時にSさんがかなり震えてたので、二人きりになって話を聞くと、俺もかなり怖くなりました。
俺と別れて隣の先輩もその部屋で仕事が終わり、別の部屋に行った後、ビクビクしながら仕事していたら、外から足音が聞こえてきたそうです。
最初は同僚かと思ってたらしいですが、足音の数が一人じゃなかったそうで気にしないように仕事していたら、窓から違和感を感じたらしく、恐る恐る見ると、真っ青な顔した人が立ってたらしく、思いっきり転けて逃げてきたらしいんですよ。
次の日、Sさんは40度近い高熱出して倒れたらしいんです。
その何かを見た俺は何とも無かったんですが…あの時俺もいたら、多分同じ目にあってるんやろうな…と思いました。
その2日後にはSさん、治ったみたいですが…何で高熱は出たか原因は分からなかったらしいです。
一つ言えることはSさんは間が悪いって所です。
悪く言えば俺の身代わりになったようなもんです(笑)
Sさん……あんた………馬鹿やけど、俺助かってラッキーやったわ(笑)
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話