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短編2
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子供は・・・

「お前、この話を信じるか?まあ信じるかどうかはお前次第だがな。」

知人がそういった。

知人は自分の先輩A(男)に起こった出来事を話し始めた。

Aは大手電機メーカーに勤めて3年。中学から今までずっと一緒で相思相愛だったBという女性と婚約していた。

しかし婚約前、AはCという女性に好きだと告白されていた。

でもAは「ごめん。俺はもうBと共に暮らしていくんだ」と振ったがしばらくして、

「そうですか・・・・でも、Bさんにお子さんができて無事生まれたとしても、生きられますかね・・・・」

一瞬落胆的な表情を見せたが、不気味に笑いながら言った。

「は?それどういう意味だよ・・おい!C!!」

Aは怒号をあげるがCは逃げるようにそそくさと自宅へ帰って行った。

翌日、Cは自主的に退職したそうだ。退職理由もあまり具体的なものではなく、よくわからない。

「なんなんだ?あいつ・・・」

その後二人は無事結婚。

BはAの子供を授かり、二たりの幸せは絶頂であった。

しかし、Bの様子がおかしい。

B「ねえA、赤ちゃんって普通は母親のおなかを蹴ったりするよね?でもこの子、あんまり元気がないっていうかその…基本的に動かないんだよね」

A「何か心配だな・・・きっとおとなしい子なんだろうけどな・・・じゃあ病院行って見てもらうか・・・」

二人は病院へ向かった。

医師は超音波をBのはらに当て診断を開始した。

数分後Bは医師の顔を見ていてなんか異様だった。

B「どうしたんですか?」

医師「まあ・・・もうちょっと待って。あとそれと旦那のAさんを呼んでくれる?」

変に思ったが、数分後、Aを呼んでようやく医師が話し始めた。

医師「お気の毒ですが・・・」

A「なんですか?赤ちゃんに何か?」

医師「お子さんは無頭児です。」

A,B「????」

医師「無頭児というのは大脳が全く無い赤ちゃんです。脳がないのでもちろん生存できません。もし生まれたとしても大体の場合、臍の緒を切断したら即死します。中絶することをお勧めします。」

仕方なく夫婦は中絶処置を依頼した。

数週間後、Bは無頭児を宿したのは自分のせいだと思い込むようになってしまった。ある日Aが会社から帰ってくると、家がガス臭い。あわてて入ると台所でBが息絶えてたという。

Aはしばらく泣いていた。

ふと結婚前にCに言われたことを思い出した。

「生きられますかね…」

後ろを振り返ると、窓にCらしき女がこちらを覗き込んでいるのが見えた。

その表情は勝ち誇ったような笑顔だったという

私「おまえ、そんな細いことまでどうやって知ったんだ?

知人「さあね・・・」

もし本当の話でなくてもそんなことが自分に起こったら、誰でも悲しみますよ。

怖い話投稿:ホラーテラー miyocoさん  

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