其の壱
小学校からの帰り道。ひどくイライラしていたのを覚えている。
家の前まで来たとき、砂利道の上に大人の親指ほどもあるイモ虫がいた。
大きめの石の上にじっとしていたので、砂利をひとつ取って押し潰した。
その瞬間、イモ虫から液体がビュッと飛び出し、口元にかかった。
そのまま息もせずに、すぐさま家に入って何度も何度も口の中と外をゴシゴシ洗った。
其の弐
中学生の頃。友達とエアガンで遊んでいた。
最初は互いに撃ちあって遊んでいたが、真夏だったため、住宅街のいたるところにオニグモが巣をつくっていることに気づき、いつしか奴らがターゲットに。
オニグモは放射状の巣の真ん中でじっとしていて、まさしくターゲットそのものだった。
しかも、殻の固い昆虫とちがって表面にほどよい張りがあり、BB弾が当たった瞬間に派手に弾け飛ぶ。
足も8本もあるので、命中せずにかすめるように当たっても、それなりに飛び散ってくれる。
そして案の定、興奮して近付きすぎ、なにかの拍子で手前に飛んできたオニグモの足やら内臓やらが髪の毛や顔にへばりついた。
其の参
高校生の頃。家の中を裸足で歩いていた。トイレに行く途中、足の指のあいだにゴミが挟まった。
指を擦りあわせれば取れると思い、指を色々な角度で擦りあわせながら、用を足し、手を洗った。
それでもなかなか取れないので、そのとき初めてゴミの正体を目で確認した。
指のあいだにチャグチャになったワラジムシがそこにいた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話