俺は初めて、ここであれっと思った。
いつもなら俺の家の前まで送ってくれるのに。
「おい、今日は送ってくれないのか?」
俺は友人に聞いてみた。久々の言葉だ。
だが友人は何も言わず、チョイチョイと降りろと言うみたいなジェスチャーをして、俺を無理やり引っ張っていった。
友人は俺の腕をつかんだまま、ずんずんと歩いていく。
そして家の玄関を開けると、俺を無理やり引き入れ、素早くドアの鍵を閉めた。
「そこで待ってろ」
友人はそう言うと、なにやら奥から塩を持ってきて、俺におもむろにぶっかけてきた。
「うわっ、なにするんだよ」
友人はそう言う俺を無視して、自分の頭にも塩をかけている。
「ちょっと来い」
友人はまたもや俺の腕をつかんで、部屋に引き入れると、俺をむりやり座らせた。
そして一言
「あのレンズのついていない双眼鏡で、一体何を見た?」
あんまり怖ないかもやけどおれ的にドキッとしました!
怖い話投稿:ホラーテラー たまちんさん
作者怖話