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短編1
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三途の川②

銀色の髪、黒い2本の角、白くやわらかい羽根…彼女は『アルス』と名乗った。『アルス』とは『混血』という意味だと教えてくれた。

「お兄さんみたいに、どうするか迷ってる人間を見届けるのが仕事なの」

アルスは三途の川の守人のような存在だと話した。

「ぁ…真奈美、真奈美は見なかったか!?」

「クスクス…さぁ~?女ならあっち側の森に1人いた気がしたけど」

アルスは指を差して言った。

(真奈美…真奈美に会いたい!)

それを聞いて急いで川を出ようとした時、祐介はゾッとした。

横目にアルスの悪意に満ちた笑みが見えたからだ。

(こいつ…俺を死の世界に誘導しようとしてる…!?)

「クスクス…あれ?行かないの?マナミさんの所へ」

「…っく!!」

(どうすれば…どうすれば現実世界がどちらなのかわかるんだ?)

その時

森からガサガサと何かがこちらに近付いてくる音が聞こえた。

*******************

「先生!!1人の患者の容体に変化がありました!」

病院が騒がしくなる。

*******************

アルスと祐介は森からやって来るものに目を向けた。

「…!真奈美…!!」

(すまんまだ続く)

怖い話投稿:ホラーテラー 春近さん  

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