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中編3
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先日

友達2人と一緒に僕を入れて3人で肝試しに行くことになった。

僕は専門学校に通っているんでもう卒業間近。

今回話す友達のタカシとリョウもその学校で知り合ってすぐに意気投合し、事あるごとにしょっちゅう遊んでた。

それで、卒業間近で気持ちの大きくなった僕達は遊びの延長で肝試しに行こうという事になった。

別に皆心霊やオカルトが特に好きなわけでもなく、やることも尽きてツ○ヤでたまたま借りてきたホラービデオの影響だった。

リョウと僕が、

「ほんまにこんなん出て来たらすげぇよな!」

と話していると、タカシが

「俺車出してやるよ!今から行こうで!」

と言い出したが、いざとなると渋る僕をよそにリョウとタカシはどんどん盛り上がり、とうとうタカシが車を取りに一度家に帰ってしまった。(僕のうちに駐車場がない為、自転車で遊びに来ていた)

リョウに、

「マジ行くん!?もう12時半じゃん!」

と言うと、

「大丈夫だって!1時間もありゃ帰ってこれるよ。ただのドライブだって!」

と言われ正直そんなモノ信じてるつもりはないが夜中の心霊スポットにビビってた僕は嫌々ながらも着いて行くことになった。

タカシが戻って来て、いよいよ出発。

しばらく走り国道に出た頃、

「んで、結局何処行くん?」

と助手席から僕が質問すると運転席のタカシがニヤニヤしながら、

「そりゃ、あそこしかないじゃろ〜。グ○○ンライン!」

「あっこの脇にある空き家みたいなんがヤバイらしーで!」

と後部座席からリョウが顔を出す。

「カメラ買って行こうや!」

リョウの提案でコンビニに寄り、インスタントカメラを買い、運転のタカシには2人で手を合わせて僕とリョウはビールを買った。

車に乗り込みタカシにねちねち言われながら3人でわいわい言いながら僕とリョウはビール飲んでた。

気付くと回りに人気も街灯もなく、冬の寒さに凛とした景色。

一瞬背筋にゾクット感じたがビールを煽って気にしないことにした。

「着いたで。」

ここは結構昔、山を切り開いて道路を作った。その頃は観光客もありペンションや、ホテルもあった。しかししばらくして別のバイパスが出来てからほとんど使われなくなった。ホテルもペンションも全て閉めてしまった。昼間はポツポツ車は通るが田舎の夜中にこんな道を通る人はいない。

タカシの一言に車内は一瞬の静寂。

「よっしゃ!タカシ!道わかるよな!?」

とリョウが言うと、タカシは、

「あたりまえじゃ!ここはこっから1本道じゃろうが!」

とアクセルを踏み込んだ。

車の中から見えるのは街灯のない中、ヘッドライトに照らし出された静かな山に囲まれた冷たいアスファルト。

横には置物のように動かない夜の月明かりに照らされた森が見えるだけだった。

いきなりタカシが急ブレーキをかけた。

「なんだよ!なんかあったのかよ!」

2人で食ってかかるとタカシが、

「あれ、なんだあれ。。」

と前を指差す。

見ると黒い塊が4つ転がっていた。

「あれ、鳥じゃね?カラスじゃね?」

タカシの言葉によく見るとカラスだと思われる死体が羽を広げ、俯せになる形で転がっていた。

辺りには黒い羽みたいなものがまばらに落ちており、動く気配はなかった。

「どっかのバカのいたずらにしちゃ気持ちわりーな!」

引かないようにそろそろと通り抜けたが、皆自然に口数が減っていた。

怖い話投稿:ホラーテラー ケロヨンさん  

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