とあるアパートに、4月から大学に通うため一人暮らしを始めた男性がいました。(これをAとします)
大学にも慣れ、楽しく日常生活を送る男性A。
しかし、何ヵ月かして Aは自分の部屋の異変に気がつきました。
毎日、Aが学校やバイトから家に帰ると、ちょっとした物の位置が変わっているのです。
例えば、畳んであった洗濯物がぐちゃぐちゃになっている、ゴミ箱がひっくり返っている、など…
Aは几帳面な性格であったので、自ら部屋を汚すようなことはしません。
そんなことが幾度となく繰り返され、不信に思ったAは、同じ大学に通うBに相談しました。
A「なんか最近家帰ると荒らされた形跡あるんだよな〜。空き巣かと思ったけど、何も盗られてるとかなくてさ。」
B「野良猫が家に住み着いちゃってるんじゃね?」
A「いや、家いる時は何も音とか鳴き声しないし。」
B「ん〜それは確かにおかしいな。部屋に防犯カメラでもつけといてみれば?」
A「そうだな。何か気持ち悪いし。」
ということになり、Aは部屋に防犯カメラを設置し、出かける時は録画をしてから出かけるようにしました。
家に帰ると早速Aは カメラをテレビに繋げ、録画したビデオを見始めました。
すると、赤いワンピースを着た髪の長い女が下を向き、どこからともなくすーっと現れ 部屋を荒らして出ていきました。
最初Aはぞくっとしましたが、ただのストーカーだと思い、部屋を出るときは戸締まりをしっかりするようにだけしました。
何日間か防犯カメラを撮り続けましたが、毎日その女は現れ、荒らしては出て行くことを繰り返しました。
カメラを録画してはビデオを見てる毎日。
しかし、Aは直接何かされたわけではないので被害届は出さずにいました。
その日も女は現れ、しかしその日は何故かクローゼットの中に入って行きました。
ビデオを観ながらBに電話をしました。
A「なんかストーカーみたいな女だった。まじ参るよな。クローゼットとか入ってるし」
B「まじかよ。警察行っとけば?」
…
B「おい、もしもーし?A?」
Aはとんでもないことに気が付き声が出せない状況でした。
その防犯カメラの映像には、クローゼットの中に入った女のあとに帰ってきて、ビデオをつけ電話をしている自分の姿が映っていたのです。
そしてその防犯カメラにはクローゼットの中から出てきて今にもAに襲いかかりそうな女も映しだされています。
テレビは クローゼットの向かい側にあったためクローゼットは、ビデオを観ているAの背後ということになります。
Aはその後行方不明になり、残されたのは防犯カメラの映像だけでした。
長文 駄文 失礼しました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話