初めて投稿します。
特に恐くもない話ですがお付き合いいただければ幸いです。
わたしの実家は東北地方の田舎にあるのですが、
地域柄でしょうか大きな霊園というものがなく、
民家の隣や畑や田んぼの中、道路脇などに、ぽつぽつと数基のお墓が並ぶプチ霊園(?)があります。
わたしの実家のすぐ隣にもそういった墓地があり、
小さい頃はよく一人でお墓参りごっこをして遊んでいました。
今思うと何が楽しかったのかよくわかりませんが、
恐いとか気味が悪いとかまったく思ったことがなく、
近所の公園に遊びにでも行くような感覚で墓地に行って遊んでいました。
実際、霊的なものを見ていたり感じていたというわけでもなく(むしろ見たことも感じたこともない)、
墓地やお寺の鬱蒼とした雰囲気が小さい頃から好きだったので毎日のように遊びに行っていたわけですが…。
(いまだにそういう場所が好きです)
そんなわたしを見て、
「この子、何かに憑かれてるんじゃ…」
と母は心配していたようですが、
特に何か特別なものが見たと言うわけでもなく、
異常な行動をするわけでもないわたしを見て、いつしか気にしなくなったそうです(笑)
そんな我が家の隣にある墓地であった話です。
よく、「お墓に指をさしたらいけない」って言われますよね?あれは本当らしいです。
何年か前、多分学生の頃で県外から帰省した時のお盆だったと思いますが、
ウチの曾祖父の墓の後ろにこの近所じゃ見かけない名字
(田舎にいくと、町内ごとに同じ名字の家が多いので、名字を見たらこの地域の人かそうじゃないかすぐわかる)
のお墓があったので
「前からあったっけ?」
と父に聞きました。すると、そのお墓はここの町内出身で、
よその地域に婿に行った人の家族が建てた墓だということでした。
そのお墓を新しく建てる際、敷地をめぐって隣のお墓の所有者と喧嘩になったらしく、
その際に(どちら側の人か覚えてませんが)喧嘩の当事者のおじいさんが
「ここからここがウチの敷地だ!」
と、指でさして境界線を示したそうです。結局、遺恨を残しながらも新しくお墓が建立されたそうなのですが、
お墓が建立されて間もなく、そのおじいさんが事故で人差し指を失い、
その後まもなく病気で他界して今はそのお墓に入っていると聞きました…。
父がわたしを恐がらせようとして嘘を言っているのだと思っていましたが、
母もその話を知っていて、近所の人もみな知っているとのことでした。
それ以来、墓地では絶対に指差しをしないようにしようと思いました。救急車が来たら親指を隠す的な話に近いのですが…。
全然恐くない上につまらないお話ですみませんでした。
余談ですが、わたしみたいに墓地マニアというか、墓地好きって変でしょうか。
心霊スポットめぐりみたいな気分じゃなく世界遺産とかそういうのを見る気持というか…うまく言えませんが。
きれいに整備された霊園より、田舎の乱雑として御影石ではない古い朽ちかけた石のお墓がある墓地が趣があって素敵だなと思います。
特にお盆の頃なんかは木々や草が生い茂り、暑い日差しが微かに射す感じがすごく涼やかでここちいいです。
最近は廃墟や工場の写真集がでてますが、墓地の写真集もアリだなと思います。
乱文、失礼しました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話