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短編2
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難脱帝(なんだってい)

古代中国は唐の時代、貴馬香具師(キバヤシ)という、

皇帝に献上する馬(UMA)の装飾具を作る職業の男がいた。

彼は皇帝の奴隷のような境遇に不満を持ち、一攫千金を夢見て、

伝説の未確認生物が自らの巣を金銀財宝で飾り上げているという

野巣・虎駄無巣(のす・とらだむす)伝説を信じて泰山の山深くに仲間達と一緒に入っていった。

しかし、そもそも嘘臭い伝説であったためにたどり着けるはずも無く、

愚礼(ぐれい)な人間に襲われそうになったりするたびに、

「アナタは一体、何度私の前に立ちはだかるというのか・・・ 野巣虎駄無巣よ!」

とつぶやいたという。

結局10年ほどの年月をかけても何も見つからなかったといい、

「おれたち(人類)は……何もかも…… 何もかも遅すぎたんだ…………」

とつぶやいたり

「あきらめない!!それがオレたちにできる唯一の闘い方なんだよ!!」

と切れたりする。

彼らに出会った付近の村人は、

「自分らが勝手に騒いどいて何を言ってるんだ」

と、笑笑会有(えむえむあある)と名づけて笑いものにしたと記録にある。

ちなみにこの話は難脱帝、すなわち「皇帝の徳を脱して(ミステリーを調査するのは)難しい」

という意味の説話で、MMRのナワヤたちが「何だってー(AA略」と叫ぶのは

「編集長あってのMMRだ」という意味もこめられている。

民明書房古代中国研究班MMR(Min-Mei Research)刊 

『ここまで来ると、もはや 必 然 …』より

怖い話投稿:ホラーテラー 店長さん  

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