古代中国は唐の時代、貴馬香具師(キバヤシ)という、
皇帝に献上する馬(UMA)の装飾具を作る職業の男がいた。
彼は皇帝の奴隷のような境遇に不満を持ち、一攫千金を夢見て、
伝説の未確認生物が自らの巣を金銀財宝で飾り上げているという
野巣・虎駄無巣(のす・とらだむす)伝説を信じて泰山の山深くに仲間達と一緒に入っていった。
しかし、そもそも嘘臭い伝説であったためにたどり着けるはずも無く、
愚礼(ぐれい)な人間に襲われそうになったりするたびに、
「アナタは一体、何度私の前に立ちはだかるというのか・・・ 野巣虎駄無巣よ!」
とつぶやいたという。
結局10年ほどの年月をかけても何も見つからなかったといい、
「おれたち(人類)は……何もかも…… 何もかも遅すぎたんだ…………」
とつぶやいたり
「あきらめない!!それがオレたちにできる唯一の闘い方なんだよ!!」
と切れたりする。
彼らに出会った付近の村人は、
「自分らが勝手に騒いどいて何を言ってるんだ」
と、笑笑会有(えむえむあある)と名づけて笑いものにしたと記録にある。
ちなみにこの話は難脱帝、すなわち「皇帝の徳を脱して(ミステリーを調査するのは)難しい」
という意味の説話で、MMRのナワヤたちが「何だってー(AA略」と叫ぶのは
「編集長あってのMMRだ」という意味もこめられている。
民明書房古代中国研究班MMR(Min-Mei Research)刊
『ここまで来ると、もはや 必 然 …』より
怖い話投稿:ホラーテラー 店長さん
作者怖話