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短編2
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残像

霊とは違う話しなのですが… 不思議な体験です。

部屋を暗くして普通に寝ている時に夢を観ました。

夢の中で友人とふざけて押し合いながら歩いています。その道はかなりの交通量のある国道。

悪ふざけがエスカレートして僕は少し強めに友人を国道側に押してしまいました。

マズイと思ったのですが、時既に遅し。車道に飛び出して来た友人を避けようとした一台のバイクが転倒。そのすぐ後ろを走ってきたダンプカーがバイク、ライダー共に巻き込み大惨事に。

ライダーはダンプのバックナンバーの部分に襟首を引っかけ、そのまま走り去ろうとするダンプに引きずられてゆくライダー。フルフェイスのメットバイザーが割れその奥から血だらけの顔と恨めしそうな血走った眼で僕を睨みなが引きずられていきました。夢ながら、とんでも無いことをしてしまったと何ともいえない気持ちになりました。

突然場面が切り替わり、ライダーの葬式です。

そのライダーは祖父、祖母に育てられていたのか、両親ともいません。たった一人の孫のようで寂しい葬儀です。孫にたいする愛情が深かったのでしょう、皺の深い二人の祖父母は気が狂ったように嘆き悲しんでいます。

加害者である僕はどの面下げてその葬儀に参加してよいか思案にくれますが、行かない訳にもいきません。意を決して小さな掘っ建て小屋のような家の敷居を跨ぎました。

小さな部屋の簡素な葬式、僕が来たことを知った二人の祖父母は、まだ上がり框に立ちつくしている僕に向かって

「孫を帰してくれ〜」

「孫を帰せ〜」

と四つん這いになりながら僕に向かって迫ってきます。

その皺くちゃの顔と、何故か口の中が紫色に染まった顔に異様な恐怖を感じ、そこで眼が覚めました。

身体は汗だくです。まだ夜中なのでしょう、部屋の中は真っ暗です。ここからが不思議なのですが、夢で観た皺くちゃの祖父母の顔が暗闇の中に夢で観たまま浮かんでいるのです。例えるならば、太陽や何か強い光りを見た後に眼を閉じたり、回りを暗くするとその光りが残像として残る感じです。

霊感など全く無いぼくにはその現象が霊なのか、何なのか全くわからずただ恐怖を感じるばかりでした。

布団の中に潜り込んでも、瞼を強く閉じてもその残像が消えることはありません。網膜に焼き付いたようにいつまでも口を開けた皺くちゃの二つの顔が消えず、軽いパニックに陥りかけた時、部屋の電気をつけることを思いつき部屋を明るくしました。すると嘘の様にその残像も消えてしまいました。

あれはいったい何んだったのでしょうか?

因みにその時、金縛り、うめき声が聞こえた等はありません。残像のみです。

怖くなく申し訳ありません。

似たような経験、この現象の理由がわかる方いらっしゃいますか?

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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