今までもちょこちょこ体験してきてたけど、このサイトを知ってからなんか増えた気がする……。
これは、この間起こった話。
登場する人は、私・A・B・Cの4人。全員女。
高校の時に仲良かったこの4人で、大阪に旅行しに行った。
ちなみに皆、千葉県に住んでる。
AとCは短大生で、Bは大学生。
私は高卒で働いたから、仕事の休みをとらせてもらった。
3月10日から14日の、3泊4日。
1日目は観光名所を回った。
ホテルはもちろん4人部屋。
割と綺麗で、大きなホテルだった。
1日目は何もなかった。
2日目の夜に、それが起こった。
私達は、それぞれのベッドに潜り込んで、眠りについた。
日付は変わって、12時半だった。
で、夢を見た。
私は、あぁこれは夢だって分からない人なんだけど。
リアルな夢だった。
夢の中でも4人でいた。
周りは森。
4人で、廃墟を見上げてた。
ここが元病院だって事と、ここに肝試しに来たって事は、なぜか知ってた。
B「結構迫力あるねー」
私「びびってんなよ」
A「ってか、ココにいる皆がビビりじゃんw」
C「男でも連れてくりゃ良かった」
普通に会話してた。
4人共、まぁ一応女なんでビビりだった。
雰囲気がハンパなかった。
霧とか出てるし。
私「やっぱ帰る?」
B「お前も怖いんじゃねーかよ」
C「ちょっとだけ覗いて、速攻帰るか」
皆へっぴり腰でソロソロと進み、元病院の入り口の前に進む。
誰もいないんだけど、音を立てないようにゆっくり歩いてた。
中にはまだ入らずに、入り口から覗いてみると、月明かりはあると言っても、やっぱり真っ暗。
瓦礫って感じ。
なぜか皆、ひそひそ声で話す。
私「はい、覗いたから帰ろ」
A「早っ」
C「しーっ!何か聞こえない?」
そんなCの言葉に、4人共口を閉じる。
何かが歩いているような音が、小さく聞こえていた。
B「お、お、お化けじゃね?!」
私「ヤバイヤバイよ、ヤバイって、絶対ヤバイ」
C「お前の顔の方がヤバイから大丈夫」
B「ふざけてる場合じゃないよ。マジで逃げよ」
C「せめて姿だけでも……」
私「見るならC一人で頑張って」
A「こっち来てるよ」
Aに言われるまでもなく、音が徐々に近付いてるのが分かった。
音は、さっきよりはっきり聞こえていた。
B「ちょちょちょ、マジでもう無理」
C「私が見てくるよ。まだ遠いし」
私「いるんだよねー、Cみたいな空気読めない奴」
A「お約束通りならC死ぬよねw」
C「縁起悪い事言うなよ。それでも友達か?」
私「じゃ、Cも早く逃げよ」
C「チラッと見て、ダッシュで逃げる」
Cはそう言うと、入り口から中に足を踏み入れた。
その瞬間。
本当にその瞬間だった。
ドタドタドタって、いきなり大きな音が響いて、そいつが姿を見せた。
今まで真っ暗だった廃墟内も、その時からはっきり見えた。
入り口から真っすぐ続く廊下。
突き当たりは左右に分かれている。
その、私達から見て右の廊下から。
それが走って飛び出してきた。
千と〇尋の神隠しのさ、カ〇ナシいるじゃん?
あれが千を追い掛ける姿。
それと、百目って妖怪いるの知ってる?
体中に目がいっぱいある妖怪。
その二つが合体したような姿が、四本の手足でドタドタ走ってきた。
こっちに向かって。
かなり速かった。
目が怖かったし。
それの体中についた目は、全部私達を見てた。
それが近付いてきて、叫んで逃げようとした。
そこで目が覚めた。
皆同時に、飛び起きた。
息はあがってて、冷や汗だらけ。
本当に、今までソコに行ってたみたいに体が冷えてた。
何も言わなくても、全員が同じ夢を見たと分かった。
B「………Cは?」
Bの問いに、私とAはCのベッドを見る。
Cはそこにいなかった。
荷物はある。
だけどCはいない。
ベッドはぺったんこ。
A「…トイレじゃないよね」
Aがそうつぶやいた。
その途端、目が覚めた。
一瞬、混乱した。
何がなんだか分からなかった。
私が起きた場所は、千葉の実家だったから(ちなみに私は一人暮らし)。
玄関マットの上で倒れてた。
は?え?ってなってると、親が驚いた様子で駆けて来た。
母「え?え?なん…、何してるの?大阪行くって言ってなかった?なんでこっち帰ってくるの?」
私「え?意味分かんない。私なんで……あれ?」
妹「姉貴の方が意味不。気持ち悪」
本っ当に訳分からなかった。
いや、マジで。
家族に聞くと、今は深夜。
携帯見ても、3月12日・AM1時22分ってなってた。
寝てから1時間くらいしかたってなかった。
家族に混乱しながらも話そうとすると、AとBから立て続けに電話がきた。
どうやら二人とも、私と同じ体験らしかった。
Cは?って聞いたら、連絡つかないって。
Aの次に連絡がきたBと、なんだなんだって騒いでた。
家族も私に何があったか、電話中にも関わらずしつこく聞いてくる。
とりあえずBとの電話を切った。
話せば自分の頭も整理するかな、とも思ったし。
で、家族に話し始めた。
そしたら今度は、またAから電話。
A「な、何回もゴメン。今、ホテルから電話があった」
Aの話。
ホテルから怒られたらしい。
帰るなら言え、と。
荷物も友達も置いて勝手に帰るな、と。
Cは、ホテルにいた。
私達の部屋の隣の人が、フロントに電話をしたらしい。
「隣がうるさくて寝れない。注意してくれ」と。
ホテルの人が見に行ったら、Cが部屋で叫んでたんだって。
何聞いても泣き叫んでるばっかりだし、尋常じゃない泣き方だったから、病院に運んだ、との事。
Aは、とにかくCの家族にも連絡するから、と言ってくれた。
あと、荷物取りに行くのと、Cの様子も見に行くから、12日か13日にまた大阪行くよって言われた。
早く行きたかったから、その日(12日)に行く事にした。
もちろん、寝れずに夜を明かした。
旅行しに行った時は飛行機乗ったんだけど、今度は新幹線で行った。
私・A・B・Cの家族。
行く時は、しつこく何度も同じ事を聞かれた。
何があったか。
なぜ3人で帰ってきたのか。
どうやって帰ってきたのか。
そんなの私達だって分かんねーよって思った。
未だに混乱してるんだから。
とりあえず、ありのままを正直に話すしかなかった。
ご家族は納得出来ないみたいだったけど。
最初は真っ先にCの病室に向かった。
病室の前で、医者に言われた。
「今は落ち着いていますが、旅行に行った時の事や、昨日の事は話題にしないで下さい」
聞くと、CはPTSDと診断されたらしい。
簡単に言うと、心の傷・トラウマ。
私は聞いた事なかったんだけどね。
医者が言うには、その話題を出すとパニック発作を起こしてしまうから、と。
それ何?って聞いたら、息切れとか動悸とかが起こり、中には叫ぶ人もいるらしい。
その話題を出さなければ、あとは普通だから、って言われた。
結局Cには何も聞けなかった。
泊まったホテルに行ったら、フロントの人にもCの家族と同じような事を聞かれた。
なんで勝手に帰ったのか。
どうやって帰ったのか。
聞くと、11日の夕方(昨日ね)、ホテルの入り口と、フロントにある防犯カメラには私達4人の姿が映っていた。
鍵を受け取る姿。
ただそれから、私達の隣の部屋から電話があるまでの間(つまり、11日の夕方から12日の午前1時頃まで)、私達の姿はどこの防犯カメラにも映ってなかったんだってさ。
質問攻めにあったけど、そんなのこっちが知りたいよって感じ。
私の体験は、いつもこんな風にモヤモヤして終わる。
最近ホントに多いんだよね……
このサイト、合ってないのかな。
まあ読むのは止めないけどさ。
怖い話投稿:ホラーテラー ジェイさん
作者怖話