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短編2
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隙間1

かなり長くなります

子供の頃は、まだ路地裏や抜け道などが今よりも多く存在していました。

鬼ごっこや、隠れん坊では大いに活躍してくれていた場所でした。

小学4年生の時に転校生がきました。だけど、その子はすぐにクラスからのイジメの対象となりました。男の子で当時ではめずらしく髪をセミロングに伸ばしていました。

そして顔の中心から右側の、額から顎先までを髪で隠してます。

隠していた理由は健康診断の視力測定でわかりました。

髪をかきあげると右目の周囲の皮膚が黒く、所々血管だと思うのですが薄緑の斑点があります。

火傷によってできたそうですが誰にも見られたくない為でした。そのうえ無口で体育もほとんど欠席していました。

ある日法要で親とお寺に行くと、その中にあの転校生が来ていました。私もそれまで転校生とは話したことがありませんでした。

法要が終わると皆の前で転校生が両親と一緒に自己紹介をしていました。すると私の親が「あら、同じクラスじゃない、挨拶しないとね」というと私を引っ張っていった。

親同士の挨拶が終わる。お互い相手の子供に「〇〇と仲良くしてあげてね」などと言うと、更に親から「せっかくお友達になったんだから今から一緒に遊んできなさい」と、まだ友達でもないのに。

あとは若い者どうしでみたいに無理やり放置状態に。

転校生は何も喋らない、私もなんとも気まずかったのですが思い切って「外に行こうか、この辺のこと教えてあげる」と言うと黙ってついてきました。

無表情で感情は出さないし話さない。

しかし一歩下がってついてくる転校生に私は、ずっと一方的に当時夢中になっていたアニメや映画やゲームにヒーロー戦隊ものの話をしていました。

喉が渇いたので家に寄ってジュースを2人で飲むと、自分の部屋にあった漫画本やらゲームソフトを片っ端から選んで転校生に貸しました。

翌日は日曜日でした。3時のおやつ時に家のチャイムが鳴りました。玄関を開けると転校生がお菓子を沢山持参してやって来ました。

部屋へ入れて私は飲み物を用意します。転校生はお菓子の他に怖い話の本をだしてきて何も話さず、じっと私の方を見ています。

私は「おぉ~!なんか怖そうな本だね」というと「興味ある?」と初めて口を聞いてきました。

2→

怖い話投稿:ホラーテラー ミルキーウェイさん  

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