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短編2
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隙間12

2人でお寺に行きながら「さっきの特技って何?」と聞くと「内緒です」と教えてくれませんでした。

「今夜は、御住職様が数人の弟子を引き連れてお泊まりで出かけられておりますので、その間は私が1人で寺をみるように命じられております」

「今夜改めて、寺に来てください」と言われ1度帰宅し、夜になって出直しました。

「実践するのは初めてで上手くいくか保証できないけど、先程実はある仕掛けを施してきたんだ」

「成功してないなら特技じゃなくて実験でしょ」と笑いました。

「どんな仕掛け?」「霊道を一時的に変えてみるんだ」

「成功すると、どうなるの?」

「ここに現れる」

「えぇ~!!どうしてそんなことしたの?」

「私の外出時間は限られています。

それに、お坊さんがいるとわかったら現れません。

更に本尊様の力は絶大です。

例えあのもの達でも直接本尊様の前に来れば太刀打ちできないでしょう」

「でもバレない?」「大丈夫。でるまでわからないでしょう」

「でてきてすぐにバレたら、いなくなるんじゃない?」

「大丈夫です。

考えがあります。

様子を見て霊道は一方通行で帰れないように塞ぎますから。

でも少しの間だけ、ここがどこか気づかれないようにしたいのです」

「そこで××君の協力が必要なんです。この部屋の電気を閉めて暗くします。

あのもの達が出てくるまで、しばらく1人でここにいてくれませんか?」

小学生の頃に体験した恐怖を思い出しました。

「大丈夫。私と本尊様が守ってますから信じて下さい」

そして私は鬼太郎の指示に従って本尊様に背を向けて1人暗闇の部屋で待つことにしました。

2時間ほど経過した時、周囲の空気が変わるのを肌で感じました。

冷たい空気が漂い、乾燥している畳が湿気を帯びてジメジメしました。

すると背中に寒気を感じると耳元で、「ヤッ…ト……ミ…ツ…ケ…タ…ヨ……モウ…ニ…ガ…サ…ナイ……フフフ」と囁くと長い指をした手を私の背後から首に巻きつけてきました。

「あの時の!!」硬直してパニックになりそうな気持ちを必死で抑えます。

「な…なぁ…俺をどうする気だ?」

私が話しかけてきたのが以外だったのか首に巻きついた手がピクッと動いたのを感じました。

「オ…マ…エ…ツ…レ…テ…イ…ク」と私の耳裏を舐め上げます。

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怖い話投稿:ホラーテラー ミルキーウェイさん  

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