そして私の肩を軽く叩き私が平常心に戻ると鬼太郎は、うっすらと目に涙を抱えながら「××君ありがとう。祖母様をやっと成仏させることができました」と言います。
「あいつらはどうなったんだ?」と尋ねると「仏様の御慈悲でいずれ成仏が許されるでしょうが、その前に気の遠くなるような長い年月、地獄で罪を償わされます」
「でも、本当によかったな」
「××君と今日出会ってなければ…いやこれはお導きですね」
「本当にそうだよね。ここの御住職様だって留守だからできたんだよな」
「ですが霊痕ができたので消えるのに数日かかります。
御住職様は明日お戻りになられるので、厳しい罰が私に下されるでしょう」
「なら俺も同罪だ。一緒に罪を償うよ」「いけません!××君と私では同じ罪に思えても罪の重さが違うのです。
××君がどう言っても私は規則を破り、一般人の君を巻き込んだのです。
断る道がありながら断らなかったのは私の判断であり罰です」
「××君は決して名乗りでないで下さい。
君だからこそ私は決心できたのです。
協力してくれた君へのせめてもの罪滅ぼしをさせて下さい」「しかし…」
「私なら大丈夫です!!本当にありがとう」
「わかったよ、俺のほうこそ本当にありがとう」
それから数ヶ月で私は転勤に鬼太郎も修行で、またどこかへ行きました。
ここまで辛抱強く読んでいただいた方、お疲れさまでした。ありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー ミルキーウェイさん
作者怖話