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短編2
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山の中の石段

実話なので怖くないかもしれませんしオチもないですが

最後まで読んでいただけると幸いです。

これは私がまだ小学生だったころ

その日は夏休みということもあり友達はみんな家族で出かけていた。

遊び相手のいない私は

家の近くの公園に遊びに来ていた。

公園といっても、遊具はブランコしかなく周りは山にかこまれている。

いつもブランコばかりで飽きていた私は、他になにか楽しいものはないか

公園中を探しまわった。

すると、よく見なければ気付かないような獣道を見つけた。

私は好奇心から、この獣道はどこに繋がっているか知りたくなり

その獣道を進んで行った。

しばらくすると獣道から、道は悪いが石で出来た階段になっていた。

石はひび割れていたり、ほとんどが苔でおおわれていて

かなり前に作られたような感じだった。

苔で滑らないように階段を登っていくと

カン…カン……カンとなにかを叩いているような音が階段の上の方から聞こえてきた。

私はビックリして、立ち止まりしばらく立ち尽くしていたが

カン…カンとなにかを叩くような音はずっと続いていた。

私は怖かったが、その音がなんなのか気になり

好奇心に負けて恐る恐る階段を登って行った。

そして、音がする場所が見えるところで立ち止まり

そっと覗いてみると

ボロボロの服を着た菅笠をかぶった人が石でお墓を叩いているのが見えた。

私はビックリして、階段から足を滑らせ斜面を転げ落ち気を失ってしまった。

次に気がついたときは、斜面にできたくぼみだった。

体中が痛く頭から血が出ていたが、なんとか自分で動くことができた。

痛む体で山をおり

家に帰ると、親にとても驚かれすぐに病院に行き

その後怒られた。

怒られているとき、事情を親に話していたら

確かにその石の階段はあり、その上にお墓はあるが

お墓があったのはだいぶ前の話で今はなにもないと言う。

そのお墓は、昔八十八ヵ所詣りをしている途中で亡くなった無縁仏をまつっていたらしい。

傷が治った後、親と一緒にその階段を登って行ってみたが、確かにあのとき見たお墓はなかった。

だが、数十年たった今でもその光景を忘れることが出来ない。

怖い話投稿:ホラーテラー ゆ○す○さん  

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