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中編3
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雛人形

 僕は小学生のとき、クラスでひな祭りの話で、皆がすごく盛り上がっていた思い出があります。

僕は男ですからひな祭りなんて、興味なく、ただ聞いていただけで、あまり楽しくない話でした。

 学校が終わり、くたくたになって、帰ってくると、畳部屋に、雛人形が飾ってありました。

そういえば今日はひな祭りだなと思って、その場を後にすると、廊下で、2つ年下の妹に、今日は雛祭りだって知ってる?と言われ、さっき人形見たし知ってるよと言いました。

 妹はやたらと雛人形に気に入っていたようで、10分も人形が飾ってある部屋から離れようと、しませんでした。

夕食のとき、まだ離れないでいた妹に、さすがに見すぎだと思って、「おい、夕食だって言ってるだろ!いつまでそんな人形見ているんだ。

」と、怒り口調で言うと、妹はなぜか真剣な眼差しで、「お兄ちゃん、人形からなにか匂わない?」言いました。

僕は笑いながらそんなはずないだろと言い、妹を人形からはなしました。

しかし僕はかすかに匂っていた事は分かっていました。

僕は久しぶりに出した人形だから、ほこりの臭いだろうと思い、あまり気にかけていませんでした。

第一人形には興味がないので、どうでもいいという気持ちがあったので、臭いがするのは当たり前だと思いました。

僕は夕食を食べた後、風呂にすぐ入り、疲れたからもう寝ると言い、先に布団の中に入りました。

 僕は深夜の3時に目が覚めました。

少し早く寝すぎたかなと思い、水でも飲もうと、一階に行き、冷蔵庫にあった、水をがぶ飲みしました。

すると奥から変なにおいがしました。

なにかなと思い、いってみた所、どうやら雛人形から臭ってくるようでした。

ああ、夕食の前から臭っていた、あの匂いかと思いました。

でも何か違うとおもいました。

よく観察してみると、どうやら臭いは人形からするものではないと分かりました。

じゃあどこからするのかと思い、いろんな所を調べると、ひな壇の奥からするのだと分かり、ひな壇の奥を調べました。

ひな壇に螺子があったので、緩めて外してみたところ、小さな紙袋がありました。

しかもその紙袋は、だいぶ前のものなのか、黒くなっていました。

何が入っているのかと思いあけてみると。

黒い紐のようなものがたくさんありました。

なにかと思い、よく目をこすって見ると、紙袋から出てきたものは、髪の毛でした。

しかもただの髪ではなく、ところどころに赤いしみがついていて、何かなと調べると、その赤いしみは間違いなく、血でした。

僕は気味が悪くなり、二階に上がりました。

そしてずっと目をつぶっていました。

 

 翌朝、僕は高熱を出しました。

ものすごく苦しくて、薬を飲むのがやっとでした。

何か背中に違和感があると思い、服を脱いで見ると、あの昨日見た無数の髪の毛がありました。

僕は気を失いました。

 熱もおさまり、学校に行くと、いつもの様に、雛祭りの話で、いっぱいでした。

ふと、友達の話を聞いてみることにしました。

何故聞いてみることにしたのかは、自分でも分かりません。

友達が話した内容は、男子だからといって、雛人形を馬鹿にすると、雛人形に仕返しされるという内容でした。

僕はその話を聞いてすぐ分かりました。

僕が高熱を出したのも、背中に無数の髪の毛が入ってあったのも、雛人形を馬鹿にした人形からの仕返しなのだということを・・・・

怖い話投稿:ホラーテラー A・Sさん  

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