俺の家の近くに、心中池ってゆう名前の池がある。
本当の名前は忘れたけど、一家心中が多いことから、そう呼ばれている。
まぁ、地元じゃ有数の心霊スポットだ。
丁度、5年前、俺は友達とそこに肝試しにいった。
今思えば、あんなところ行かなきゃ良かったんだ。
最初から説明する。
まだ、春になったばかりで寒かった頃、俺とその友達の二人で遊んでいた。
時間は夜中の12時、することが無くて悩んだあげく、自転車でも行ける心中池に肝試しをしにいくことに。
あの時は、俺もノリノリだった、友達とたわいもない話をしながらむかい、あっという間についた。
中々大きな森の奥にその池があるとゆう感じだ。
予想以上に暗く不気味な所だったが、それがいっそう俺らをかきたてた。
でも、この時から何となく嫌な予感はしていた。
おそらくあっちもそうだったのだろう、しかしそんな事が言える訳無く、二人で森の奥に進んでいった。
懐中電灯をもってこれば良かったなと思いつつ、かすかな月明かりで真っ直ぐすすんだ。
10分ほど歩いた所だったがだろうか、池が見えてきた。
なるほど、確かに不気味だ、背の高い雑草はおいしげり、ドロドロとした水は池とゆうより沼といえた。
あたりは物凄い静けさだ、二人とも何も喋らず、池を眺めていた。
そして、友達が、もう帰ろうと言ってきた。
俺もこんな不気味な所にずっといるつもりはないと言い、帰ろうとしかけたそのとき。
月明かりがスっと消えた。
雲がかかったのだ。
あたりは何も見えなくなった。
「おい、智則どこだ?」
と、俺が呼ぶ。
「うわわぁぁぁぁー!!!」
突然、友達が叫んだ。
どうした!?
と、聞いても、友達は悲鳴をあげているだけだ。
突然の事に俺はパニクった、
そして、見てしまった、池から出てきた大量の人の手で池に引きずりこまれる友達を。
いや、もうすでに池ではなかった、さっきまで水だった物が全て人間になっていた、数百はいる。
女がいた、男がいた、赤ん坊もいた、
みんなが友達を引きずり込もうとしていた。
友達は俺に助けを求めている、しかし俺は何も迷わず走って逃げた、もうそれ以外考えれなかった、振り向くともう完全に友達は引きずり込まれた後だった。
泣いた、泣いて走った、とにかく走った。
暫くして自転車をおいた場所に着くと自転車に飛び乗り、家の方向に向かった。
泣いて泣いて泣いて、大声をだして泣きながらこいだ。
家につくと、自転車から飛び降り、親にさっき起きた事を話した、いや、何を言ってるのかよくわからなかったかもしれない。
しかし、親は警察を呼び、その池に親父が向かった、俺は母と家でまっていろといわれた。
そこからはよく覚えていない、気付くと朝だった、帰っていた親父に友達のことを聞くと、池に死体として浮いていた、お前は悪くない。
と、いわれた。
あれから5年、俺はあの時逃げた、おそらく、その重みは一生俺にのしかかり続けるだろう。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話