とある学校で、生徒を集めて怪談大会をしようと計画した教師がいた。校内放送で、
「夏休み最初の日に、怪談大会を学校で行います。我こそは最恐の語り手だと思う生徒は、ぜひ、集まってください。」
と、一週間前から連絡していた。
そのかいあってか、四十人ちかくの生徒が当日集まった。
午後九時、もちろん保護者の了解を得て行っていた。
いつもの教室より、少し大きい部屋に、集まった生徒と発起人の教師と、もう一人別の先生が小さく輪になった。
「あっ、俺、急用思い出した。」
「えー。先生言いだしっぺじゃん。」
「悪い悪い。じゃっ先生、あとわ...」
ただの怪談大会じゃつまらない。発起人の教師は、百均で買ったお化けの仮面をつけ、怪談大会が終わるころをみはからって、飛び出す準備をしていた。
(そろそろかな?)
発起人の教師は、部屋のドアを勢いよく開けた。
「お化けだぞー!!」
中にいた全員、ぽかんと口をあけ、こっちを見ている。
(あれ?なんだ?びっくりしなかったか?)
なんて考えていると、今度は全員大声で泣き始めたり、中には失神してしっまた生徒もいた。
「えっ!そんなに驚いたか」と聞くと、
「先生そうじゃない!」
と一人の生徒が泣きながら訳を話してくれた。
「先生が出て行った後、すぐに先生が帰ってきたの。でね、ついさっきまでそこで一緒にこわい話
聞いてたの。そしたらその先生が「そろそろかえってくるか。」ってゆうから、何のこと?って思ったら急にその先生が消えて、そしたら今そこから先生が入ってきて...もう、何がなんだか...」
そういってその生徒も大泣きしてしまった。
怖い話投稿:ホラーテラー 青二才さん
作者怖話