「大丈夫か?みなき!怪我はないか?」「うん、あの人達がね助けてくれたの」近づいてきた僧侶が私に「〇〇君!?〇〇君じゃないですか!!」と言います。そこに立っていたのは「鬼太郎!?鬼太郎か!!」と七年ぶりの突然の再会でした。
私はここまでのいきさつをざっと鬼太郎に説明しました。
「またしても〇〇君は…やはり君は最高です!!とにかく現場に急ぎましょう」私は、みなきから鍵を預かると年の近い友希乃ちゃんにみなきのことを頼むと鬼太郎とタクシーで現場へ行きます。
昔の言い伝えによると生き霊を生み出した者が生き霊達をコントロールできる術があったらしいが、自分の生き霊が消えると術者自身もその場で息絶えてしまう非常に危険とされました。
なので、とある場所で厳重に人目にふれることのないように管理されています。高僧でも噂話で知っている人達がいる程度なので一般人は存在すら知らされないようになっているそうなので、噂が本当だとしたら私との交換条件を果たす霊体に三人組の生き霊が消されたら三人の命はありません。
現場に着くと私は走って廃墟に入りました。
上の階から三人の悲鳴声が響いたので階段を駆け上がると三階であの霊体に囲まれて震え上がっている三人がいました。どうやら三人意外の生き霊達は霊体によって始末されたようです。
一人の男が何やら唱えているようだが全く効果がありません。
霊体がとどめを刺そうとしたので「待った!!もういい。鍵はここにある。開けて中身を渡すから箱をここに」と霊体の口から吐き出された粘液まみれの箱を抱えると全速力で階段を下ります。
一階に着くと何かに躓いて転けてしまい、箱と鍵を落としました。
すると霊体は天井から顔を覗かせ下降してきます。
天井からは腕が雨のように降ってきて箱と鍵を持ち上げていきます。
私は起き上がり、助走をつけて思いきりジャンプしました。右手を上にあげて振り下ろすと、途中で辛うじて中指の先端が鍵に触れて地面に落ちます。
鍵を急いで拾うと外へ精一杯投げ出しました。
私の投げた鍵は外にいた鬼太郎の足元に落ち、霊体は素速い動きで鍵を奪い返そうと外に出ると霊体は急に動かなくなります。
動かないのではなく動けなくなっていました。
近づいてよく見ると下から霊体を真上に突き刺している異常に長い指をした片腕があります。
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怖い話投稿:ホラーテラー シルキーデイさん
作者怖話