すると霊体の巨大な頭の先を貫通した長い指をパキッ…パキッ…と音をたてながら折り曲げ、霊体の顔を上から鷲掴みにすると地面へ吸収されるように引きずられ消えていきます。最後に無数の腕達も引っ張られるように吸い込まれていくと「あっ、これは返して下さいね」と箱を取りあげました。
完全に消えるのを見届けると私は「今のは?」と尋ねました。
鬼太郎は「ほら七年前の」
「あいつらは地獄じゃなかったの?」
「はい、とにかく正攻法で対処する時間がなかったので、緊急措置として地獄にいるところを呼び出して協力を要請しました」
「でもよく協力してくれたよな。前回のことで根にもたれてるんじゃないかと思ってたよ」
「協力してくれた功徳として地獄にいる期間を少しだけ短くしてあげました。
交換条件ですよ。
それでもまだまだ長い年月ですがね」
「でもこれでまた罰を受けるんじゃない?」
「今回は法に則した使いの範囲で起きた不測の事態ですから、お咎めは前回ほどではありません」
私と鬼太郎は廃墟に戻り、三階に残された三人を連れて外へ出ました。
三人は放心状態です。
「そういえば、さっき一人が何か唱えてたけど霊体に全く効果なかったよ。どうして」
「法を知らない人より、法を知りながら悪用する人の罪が遥かに重いのです。
いくら唱えても諸天が力を貸すわけがありません」
そう言って鬼太郎がお経を唱えると三人は正気に戻りました。
「あなた方の罪は重いですよ」と鬼太郎の眼力の凄まじい迫力に三人は観念したようです。
その様子を見ていた私は、あの怒りを覚えた生き霊の写真の主が目の前にいることに気づきました。「鬼太郎、頼みがある。少しの間、目を閉じていてくれないか」
「それには及びませんよ。
私は今からお寺に連絡を入れなければなりません。
戻るまで、ここを君に任せます」と言って私に無言の合図のように頷くと去って行きます。
私は座っている男二人を起こすと思いきり殴りました。
そして私は警察に、みなきが見つかったと連絡を入れます。鬼太郎が戻ってきたので改めて礼を言いいました。
「私こそ、またまた助けられましたね。
君と娘さんに。
それから友希乃さんにも大変助けられました」
「そうだな、お礼しないとな。
それにしても友希乃ちゃんの力は、次の鬼太郎候補なんじゃない?」
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怖い話投稿:ホラーテラー シルキーデイさん
作者怖話