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短編2
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樹海で…

実話です……………

数年前に有名な樹海に行った時のこと。夜も遅い時間に到着し、懐中電灯を持って男4人、女1人(友人の彼女)の5人で入って行った。しばらく進むと友人の1人が立ち止まる。

その友人が指さすライトの向けられた方を見ると、数メートル離れた1本の木を4人の男性が無表情に囲んで微動だにしない。

ライトが顔にあたると目は白く、唇は青紫色で額や頬からは血がでていた。

すると木を見つめていた顔がこちらを向いた。

全員で逃げようとするが友人の彼女が両手でお腹をおさえて苦しそうな表情をしている。

額からは汗が。

心配した彼氏が大丈夫かと声をかける。彼女は苦悶の表情で黙って頷く。

見張っていた友人が『ヤバい、こっちに歩きだした!!』

私は急いで彼女をおんぶして逃げるように彼氏に言った。

しかし彼女は頑なに拒否します。

彼女は走れる状態ではなかった。

ゆっくり歩きながらも懸命に逃げる。

すると私達を追いかけてくる足音が距離を徐々に縮め、背後1m程まで迫ってきた。

私は怖さと同時に、こんな目に会っているんだから一刻も早く逃げたい心境なのに助けの手を拒み歩いている友人の彼女の神経がわからない。

逃げながら何度説得しても拒む。

一瞬置いていこうかとも思ったがそうはいかない。

ついに私達は背後を追いつかれ、一番後ろを歩いていた彼女にヤツらの手が触れた。

そしてヤツらは背後から彼女をグッと引っ張る。

驚いた彼女が『ひっ!!』と言った瞬間

ブリリリリリリリリリリリリリリリリ~!!!

というけたたましい音が闇の中に広がった。

すると彼女の肩から手が離れ、物凄い勢いで足音は遠くへ去っていった。

彼女は言った『もう死にたい…』

怖い話投稿:ホラーテラー .5 さん  

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