コピペ
読むのですか?
本当に、読むのですか?
この話は、それまで第三者として読んでいるアナタ
アナタさえ、他人事ではなくなる類いの話です。
自己責任の覚悟が出来たなら…どうぞ。
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廃墟なんて、行かなきゃ…良かったんだよ。
真夏の深夜、暇を持て余していた俺達は、廃墟へ肝試しに行く事にしたんだ。
メンツは、俺、ケンチ、タッちゃん、マッキーの4人。
廃墟っつても普通の民家で、バイクで30分くらいの距離だ。
軽く流すドライブ感覚で向かった。
行かなきゃ…良かったんだよなぁ。
なんか、一家心中とかあった家みたいで
で、取り壊そうとすると、必ず事故が起こるらしくて
手付かず、そのまんま家は残ってるらしい。
重機が倒れて、現場監督が死んだとかいうウワサもあるみたいだ。
その廃墟に着いて、全員ちょっと引いた。
住宅地なんだけど、その家を囲むように
全部、空き家。
「うわ!! 空き家だらけじゃね?」
「みんなビビって出たんだろ(笑)」
とりあえず持ってきたDVDビデオを回しながら敷地に入る。
草が膝の高さくらいまで生えてて、荒れ放題だ。
家の周囲を回って、中に入れそうな場所を探す。
どの窓も雨戸が締まっていて、これは無理。
「おい!! 台所から入れそうだぞ!!」
確かに台所に入る勝手口のドアが壊れかかってて
ちょっと力を込めてノブを引いたら、バキバキ音を立てて
カギの部分の柱の金具が取れ、えぐれた。
「楽勝じゃん。」
「お邪魔しま〜す♪ …クッセェし!!」
閉め切った家の中は、ホコリとカビと、何か鉄サビ臭い臭いで充満していた。
「たまんねー。おい!! 窓開けろよ!!」
俺達は雨戸が付いていない格子だけの窓をガンガン開けていった。
1階は和室が2部屋とトイレ、風呂、台所。
殺された人間が、死ぬ間際まで使ってたと思うと、なんか違和感全開だった。
転がってるシャンプーのボトルとか見ると、普通に売ってるやつだし。
「あ、このシャンプー、俺が使ってんのと同じだ!!」
「マジ!?(笑)」
「でも、古いや。デザインとか違うし(笑)」
「当たり前じゃん。逆に新品あったら怖ぇえって(大笑)」
1階を一通り見て回った俺達は、2階へ上がった。
何かさ、同じ家の中なんだけど…違ったんだよな。
空気がゼリーみたいになってるって感じ。
でさ、俺、気付いたんだ。
「おい、何か涼しくねぇか?」
1階は普通に暑かったんだけど、冷蔵庫を開けた時みたく
なんか、こう冷気が2階から吹き付けてくるみたいな…。
「クーラー点けっ放しなんじゃね?」
「は? 電気きてねーし(笑)」
「それ吹くし!!(笑)」
全員ビビってたけど、それ言える雰囲気じゃなくて
一段ずつ、上ってったんだ。
2階には3部屋。階段を上って正面に1部屋、左右に1部屋。
「…右から見てくか。」
「開けるのよろ!!」
「…お前らなぁ。」
しぶしぶドアを開けて、懐中電灯の光で照らす。
けっこう広めの部屋で、クローゼットとかが半開き状態。
スーツとか、大人の女性の服が掛かってたから、多分親の寝室だったみたいだ。
「服とか、そのまんまなのな。」
俺はチャラけて「古着屋に売る?」って言ったら
「お前、超KY…こっから持ち出すのが、先ずヤダ。」
「俺も、マジカンベンだし。」
弱ぇー!!
真ん中の部屋。ガランとしてるだけ。
ラスト、左の部屋のドアノブを掴んだ瞬間、誰かの携帯が鳴った。
「っつ!? マジふざけんなよ!!」
見るとケンチが慌ててジーパンの後ポケットから携帯を出している。
「悪り!! …アレ?なんだこの着メロ?」
「今どき和音かよ!?(笑)」
「お前、何時代だよ!?(笑)」
「本気でケーチューかよ!?」
「や、入れてねーし!!」
首を傾げながら携帯の画面を見たケンチは、見た瞬間固まった。
「メール? 誰からよ? カノジョ?」
「カノジョならシカメはマズイっしょ。」
しばらくして、ケンチはポツリと「帰ろう。」っつたんだ。
もちろん全員から「は?」の嵐。
「何!? カノジョ怒り系?」
「多分…怒ってる。けど、カノジョじゃねーし。」
「じゃ、誰よ?」
「わかんね。」
「は? メルアドは?」
ケンチは、俺達を見回すと、ボソツと
「…無い。」
「は!? 無い!? 何それ、どこの最新機種!?」
「マジねぇんだって!! ホラ!!」
見てみると、アドレスの『from』の部分が空白で
『本文』だけしか無かった。
「…マジかよ。」
「メール、見てみろよ。」
そこには一言だけしか表示されてなかった。
「あけたら みぃんな ころすよ」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話