北海道の斜里町にある、越川橋梁は、橋の長さ147m、高さ21.7mの無筋コンクリート造りの10連アーチ橋です。昭和13年、斜里と標津を結ぶ根北線が着工。
その建設には、タコ部屋労働者達が、こき使われました。事故や過労で死人が出た場合、死体は、作業半ばの橋の、生コンクリートに沈められたと言われています。実際に人柱も確認されているという話です。
無筋コンクリートとは、型を組み、コンクリートを流し。固まると又、その上にコンクリートを流しを幾層にも重ねたもので…その幾重もの中に…恐らく、幾人もの労働者の亡骸があるのでしょう…怖い話です。
その後、戦争により、工事は中断され…。昭和32年に斜里と越川間が部分開通。その後、越川以東の残区間を未完成のまま残し、昭和45年に廃線。橋脚は人柱ごとそのままとなり今日に至ります。
その場所は、今は心霊スポットとして、密やかに知られています。
夕刻の雨の日は、車で通ると橋脚の方へ引っ張られるとか…。
橋脚の前に立つと、見えない誰かが通った風圧を感じるとか…。
因みに私も道東旅行でまたまた通りました。しかも、雨になりそうな夕刻……でも何も感じませんでした。
霊感の無い人間なんて、そんなものなんですね。(笑)
でも、橋脚は、大きな墓標のように見えました…まるで、労働者達が、自分の墓標を作ったかのように……。
切ない話です。
怖い話投稿:ホラーテラー ミクロコスモスさん
作者怖話