意味が分かれば怖い話です。
「これは正当防衛よ!この男が急に襲って来たの!」
そう刑事に叫ぶ女の傍らにはナイフでめった刺しにされた男が無造作に転がっている。
一人の捜査員が刑事に一冊の手帳を手渡した。男の持ち物であろう鞄から出てきたようだ。
手帳を開くと仕事のスケジュールがびっしり書きなぐられていて、所々に日記が書かれていた。
3月10日
取引先とのトラブルで毎日残業。帰宅はいつも深夜だ。疲れきった俺を癒してくれる彼女は現れないものか。
3月15日
偶然は続くものだ。最近同じ女を何回も見る。駅、定食屋、コンビニ。これは運命か?もっと彼女の事が知りたい。
3月18日
彼女が家の前に立っているのを見かける。まだ声をかける勇気がない。
3月20日
仕事帰りに、家の前を通ると電気がついていた。コンビニで弁当買って帰った。
3月23日
運命では無かったようだ。電車でたまたま隣の席になったから思い切って話をした。彼女には同棲している男がいるようだ。
3月24日
気になる。俺は仕事を早く切り上げ家の前で盗聴機に耳を傾ける。
19時、女の笑い声や会話が聞こえる。
20時、シャワーの音が聞こえる。入浴中か?
21時電気が消える。
3月25日
色々な想像が働き眠れなかった。何だか腹が立ってきた。今夜は乗り込んでやる。もう待たない。
女「私はストーカーされてたんです」
刑事「これは・・・まてよ・・・」
刑事は体中に鳥肌が立った。
怖い話投稿:ホラーテラー 眠さん
作者怖話