私の父は、結構幽霊的なものに憑かれやすく…
何回も神社にお祓いにいきました。
私が小学生の頃から、よく連れて帰ってきては母が
「いい加減にしてよ~」
と呆れてたのは覚えています。
父は私が小学生の時、トラックの運転手で
北海道から青森、秋田と走り回っていてよく家を空けていました。(北海道出身です)
確か私が小学4年の時に
道北に荷物を運びに行き、3日後に帰ってきました。
そしていきなりバナナを見せられたのを覚えています。
その時の話をします。
父は道北のある港に荷物を運びに行く途中道に迷ったそうです。
時刻は深夜2時を過ぎ、
田舎なので街灯もなくただ一本道を走りつづけてました。
○○町に行きたいのに家さえ見えてこない……
内心焦りを感じていました。
すると前方に誰かが歩いていたそうです
「こんな時間に人なんているもんだな…まぁ助かった」
父はスピードを緩め徐々にその人に近づきました。
その人の後ろ姿は
長袖にスカート
髪が肩ぐらいある女性でした。
しかし近づくうちに
いつものやばい感じがしたそうです。(よく憑かれるときやばい感じがするそうです)
「………こんな真夜中に…普通歩いてるか?」
疑問に思いましたが
早朝までには港に行かなければならないので、道を尋ねることにしたそうです。
「すみませーん………」少々小さめな声で言ったそうです。
その女性はピタッと歩くのを止めスタスタスタと父のトラックに近づいてきました。
トラックって結構高い位置に運転席ありますよね
だからドアから降りようと思ったらしいんですけど……
その女性がドアに手をかけひょこっと顔をだしたんです。
かなりそれにはびびったそうなんですが…
思ったより女性の顔が人間だったんで大丈夫かなと思い、すぐに窓を開けて
「あの~○○町まで行きたいんですけど……」
すると女性は目を見開きにこりと笑って
「そうですか~そうですか!!もう真っ直ぐいけば交差点見えるんで曲がってすぐですよ!!!!」
夜中2時過ぎで眠気さえでてた父はそのテンションの高さに圧倒されたそうです。
しかし女性が一人では危ないと考えて
「あのこんな遅い時間に一人で危ないですよ…?送りましょうか?」
と言った瞬間
「バナナ食べます?」
なんかいきなり声のテンションが下がったらしいです。
その女性はトラックにかけてた手を降ろしました。
焦った父は窓から覗きこもうとすると
ぴょーんと
バナナが投げ込まれたそうです。
「なんか変な人だな~…どっからバナナだしたんだよ」
と思いながらお礼をと窓から顔をだしました。
しかし女性はすでにいませんでした。
投げ込まれてから何秒も経っていません。
すぐにトラックから降りて見回したそうですが先程言ったように街灯もなく田んぼしかない一本道
誰一人いませんでした。
怖くなりすぐにトラックに乗り込んで走りだし女性の言った道を進むとちゃんと町が出てきたそうです。
あれが人間だったのか幽霊だったのか…
わからないといいます。
ただ父が見せてくれたバナナはその時の証拠だといってました。
怖くなくてすみません笑
読んで下さってありがとうございます!
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話