「ハル」とは、私が飼っていた雌猫の名前です。
三年前に病気で亡くなってしまいました。人間に例えると 40代位だったと思います。
今から6年前の話しになります。
その頃私は胆嚢に石ができていて、手術を薦められていたのですが、仕事の都合上 休みを取る事ができずに 1年ほど 胆石発作に悩まされながら過ごしていました。 激痛が来ると2時間は 額から脂汗を流し
お腹を抱えうずくまり 「うーん…くぅ…ぅ」
痛みが消えるのを
ただただ耐えてるような状態でした。
そんな状態の時に決まって「ハル」は、私の右側に座り 心配そうな顔をして見ていました。痛みのある間は身動きもせず ずーと傍に居てくれました。
ある日、とうとう手術を受けないと 死んでしまいますよとドクターに言われ 受ける事を決めました。
内視鏡と開腹の可能性で言うと
私の場合は内視鏡では
取れないだろうとの事
80%の確率で開腹になります、開腹の場合は
右のわき腹から背中にかけて 15㌢程の傷痕が残るという説明を受けました。
ですが、開腹する事なく
体に大きな傷痕を残す事も無く、無事に退院
家に着き 久しぶりに会う 「ハル」を抱き締めた時に
お腹に傷痕があるのを
発見しました。
それは丁度私が切るはずの場所で 右わき腹~背中にかけて…
家の中に鋭利な物は無く どうしてそんな傷ができるのか…
瞬間 「あ!この子が私の代わりになってくれたんだ!」
涙が止まりませんでした。 「ごめんね、ありがとね、痛かったね、ごめんね」
ボロボロ落ちる涙を
ハルは優しく舐めてくれました。
その後暫くの間
ハルに溺愛する私を見て
彼が笑いながら一言
「まったくもって親バカの代表だな」
書いていたら ハルに会いたくなってしまいました。
今はハルが残した子供達に(3匹)毎日癒されながら日々を送っています。 読みづらい文でごめんなさい(改行の入れ方が…) 読んでくれた方々 ありがとうございます。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話