二年前の今日の話しです。
家には ヨッチという名前の 猫がいました。
とても性格がよく、甘えん坊の男の子です。
ある日宅配便が来た時に 外に飛び出してしまい
(家の前は交通量が多いので、外に出した事はありません)
慌てて 後を追ったのですが 見失ってしまいました。
何日も探し続け、張り紙もしましたが、結局見つける事はできませんでした。
二年前の今日
学校が休みだった娘と2人で、いつも行くスーパーに買い物に出かけました。
皆さんも 大体そうだと思うのですが、いつも行くお店には 行くルートみたいなのが決まってますよね。
その時は何故だか 遠回りして行く事にしました。 (かなりの距離なのですが)
あるお店の道路脇に
猫の死骸がありました。
娘 「お母さん…猫死んでるよ…」
私 「本当だね…なんか…ヨッチの毛色ににてるね…まさかね…」
急いで駆け寄ると…
ヨッチの亡骸でした
首輪が娘の手作りだったので…
もう…人目もはばからず 親子で大泣きです。
あまりに騒がしかったのか 近くのお店の方が出てきて
「その猫ちゃん お宅の子だったんですか?」
「はい…」
「朝方、事故にあったみたいでね」
よく見ると、ヨッチの横に 小さな花が置かれてました。
「あの…これ…」
「家も猫 飼ってるからね 供養のつもりで置いたのよ」
「ありがとうごさいます! 本当にありがとうごさいます」
ヨッチを連れて家に帰りました。
親子でずーと泣きながら
何度も謝りながら帰りました。
(思い出すと まだ涙がでます…)
きっと ヨッチに呼ばれたんだなぁ~と思いました。
少しでもタイミングが合わなければ ヨッチには会えなかったのですから
偶然でしょ…と言われれば そうかもしれないけれど…
私的には 絶対 呼ばれたんだと思っています。
ヨッチが亡くなってから1年後の夜
チリッ チリッと玄関先で、音が鳴りました。
私も娘も顔を見合わせて驚きました。
それは確かに ヨッチが付けていた首輪の鈴の音でした。 手作りの為に、鈴の音が独特だったので。
玄関先に行くと
外から 子猫の鳴き声がしました。
ヨッチとは似ても似つかない 子猫が一匹
「お母さん、ヨッチが帰って来たね!」
不思議ですが 私もそう思いました。
その子猫は 今や我が家のアイドルです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話