初投稿です。読みずらかったり怖くないかもしれませんが許して下さい。
長いので暇潰し程度に読んでください。
その日、僕達は久しぶりに酒でも飲もうということで集まった。
些細な事でビビる超小心者の僕、いざという時に頼りになるA、そしてただの馬鹿のB。
大体飲んだり遊んだりする時はこの三人だった。
この日もAの家で飲んでたんだけど、ただ酒を飲んでもつまらない、という理由でホラービデオを見ながら、幽霊がいるかどうか、とかあーだこーだ言いながら飲んでいた。
するとそのうちBが
「幽霊より俺の方が強い」
とほざき出した。
B「あいつらさ、いきなり現れてビビらせたり呪ったりしてくるんだろ?頭おかしくね?」
僕「幽霊より強いとか言ってるお前の方が頭おかしくね?」
B「バカ野郎、もし幽霊に襲われたとしても向こうがこっちを触ったり掴んだり出来るんなら俺らだって触れるだろ?」
僕「いや、知らんよ。(馬鹿はおめーだよ…)」
B「襲おうとしてきた瞬間に俺様がバットでタコ殴りにしてやるわw」
A「つーかさ、幽霊ってガチでいるの?」
B「A君、良いこと言った。確かめに行く?行っちゃう?俺マジヤバそうなとこ知ってるんだわ。」
A「あー、まぁ暇やし。行ってみよっか。」
こんな感じで、僕達はそのマジヤバそうな所に行く事になった。
もちろんビビりの僕は断固拒否したがBに
「来なかったら、お前が彼女といる時に目の前で俺との関係は遊びだったのね!!と言って泣きわめく。」
と脅されたので仕方なくついていく事にした。
僕にそんな趣味は無いし、Bとそんな事になるなんて想像するだけでいやだが、彼女にもしそっち系の人と思われたら最悪な事になる。
僕は覚悟を決めた。
その日はみんな飲んでたので、翌日また集合して行く事になった。
翌日、深夜2時。
Aの家から約二時間。
なんか変な山についた。辺りは静まりかえってる。
人通りもほとんど無く、すでに帰りたい状態。
AとBは
「なんか不気味やねぇ」
「超雰囲気出てきた」
などと楽しそうに話してる。
(何で夜中に山なんかきてんだよ俺達…)
僕「つか山に何があんの?もう帰ろうぜ」
B「まぁまぁ、目的の場所はまだこの先だから」
A「何があんの?」
B「んー、病院。ずいぶんまえに廃虚になってるらしいんだけどね」
B「なんかそこで結構自殺者とかがでてるらしいんだわ。マジヤバそうじゃね?w」
僕「……マジヤバ過ぎだろ、つか何でこんな人が住まなさそうな所に病院があるんだよ。おかしくね?」
A「確かに。でもまぁ、よくある話しだなw」
B「まぁいいじゃん。その辺は考えても分かんねーし。もしなんか出てもゴーストバスターの俺様がいる限り大丈夫だって」
二人は楽しそうに進んで行くが、僕はもうBの相手をする余裕もなかった。
しばらく進んで行くと、1mくらいの鉄格子みたいなのがあって、奥に細い獣道みたいのが見えた。
(…うわぁ、いかにもって感じですやん)
僕がビビってまごまごしていたら、AとBが鉄格子を乗りこえ早く来い!と言っている。
もうガーッと行ってガーッと帰ろう。とやけくそになっていた僕は、鉄格子を乗りこえ心の中でお経(呪文?)を唱えながら
二人に
「さっさと行って、さっさと帰ろう」
と言いながら一番前を歩き始めた。
2人がハイハイとうなずいてた、まさにその時だった。足に
ぐにゃり
という感触。
何か踏んだ。
え、何?と思いながらライトで足元を照らすと
そこには黒い何かがある
全身に鳥肌がたった。
僕が踏んだのは
片方の羽がないカラスの死体だった。
「ほ、ほ、ほぎゃあああああっ!!!!!!!」
僕の叫び声に驚いたのか
AとBも辺りをライトで確認する。腰が抜けそうになった
他の場所にもカラスの死体。
全部で4羽。
(何でこんな所でカラス死んでんだよ俺ふんじまったよごめんなさいわざとじゃないんですあああ)
って感じでテンパってたら
Bが
「うわ気持ち悪ッ、みんな踏まないように気をつけろよ」
と言いながら進んで行った。
続いてAが
「大丈夫か?あんまり離れんようにして進むぞ。
何かここ、不気味だから早く終わらせて帰ろうぜ」
と言いつつ進んで行った
え?マジ?まだ行くの?正気ですか?
と思いつつ、一人でこんな場所にいるのは無理だから
二人についていった。
2人の後をついていってると徐々にそれは見えてきた。
というより、何故今まで気付かなかったんだろう。
でかい。想像してたよりはるかにでかい。
そして異常なほど怖い。
確かに病院らしきところではあるけれど…見た感じ5階建てのその建物は
窓という窓は割れていて(見える範囲)、大きな入口らしき所にはドアはおろか壁すらない。
取り壊しの途中なのかと思うほどボロボロだった。
僕「すいません。もう勘弁してください。俺こんな所で死にたくないんです」
半泣きで二人に頼んだ。
A「うん…俺も帰るのには賛成なんだけどね、自称ゴーストバスターがどんどん先に行くんだわ。」
Aが味方になった。
しかしBは楽しそうに先を進んで行ってもう見えなくなりかけてる。
急いでBのもとへ駆けよる。足元には割れたガラスの破片が至る所に落ちており、
走るたびにパキキッという音がする。
真夜中に廃病院らしきところでライトの光を頼りに走る。
まわりは暗く、踏んだガラスの破片が割れる音だけが響く
ビビりの僕がたえれる訳がなかった。
僕はBにマジで帰ろうと言った。
多分今日50回目くらい。
B「しつけぇな、分かった分かった。んじゃぁ上まで行って何もなかったらすぐ帰ってやるよ。」
僕「上まで行って何かいたらどうすんの!???
お前みたいなのが映画とかでやめときゃいいのに、なんか出そうな所に突っ込んで行って死ぬんだよ!!!!」
A「お、おちつけ。例えがよく分からん」
B「うっせーよ、俺をその辺の奴らと一緒にすんな!!
なに、俺が幽霊ごときに負けると思ってんの?」
僕「…もういい。」
何か出たら真っ先にBを犠牲にしよう。
そう決めた瞬間だった。
しかし怖い。何だか所々焼けた後がある。
火事か何かあったのか
中はかなり広く、荒れ果てていた。
床が抜けて骨組みが見えてる所、天井が剥がれおちてる所もある。
AとBは辺りをライトでグルグルと見回しながら進んでいる。
僕はもし何か見たら嫌なので足元を照らしながら歩いている。
どれくらいたっただろう。
一階を見て回るだけでかなり時間がたった気がする。
恐怖にたえれなくなった僕はAとBに
「一人1000円払うから」
と頼み込み、全力で崖の上のポ○ョの歌を歌ってもらっていた。
きっと楽しい気分になるはずと思って、僕も全力で歌った。
すると何だか少しリラックス出来てきた
と同時に
目の前に階段が見えた。
B「何か飽きてきた。一番上の階チラッと見て帰ろうか?」
僕はリラックスしていたのもあってすんなり了承した。
慣れたのだろうか、結構余裕が出てきた。
僕「あのカラスなんだったんだろうね」
A「あー、すげー不吉だったよな」
B「猟師にでも撃ち落とされたんじゃね?
とりあえず分からん事を全部霊のせいにするから怖くなるんだって」
なんだかBが本当にすごい気がしてきた。
軽く尊敬すらした。
話してる間に5階に到着。
通路がずいぶん奥まで続いている。ライトで照らししてもあんまり見えない。
しかし、まわりを見渡しても特に変わった所は無い。
一階と同じく、割れた窓、抜けている床、扉が外れている部屋、女、ボロボロの壁、散らばった石や鉄屑。
ん?
え、ちょっと待て
ちょっと本当に待って
何かいたかも
絶対何かいた
ヤバイヤバイヤバイ
僕は何かいたであろう方向にむかってライトを照らした。
女がいる。
AもBも気付いてる。
僕は恐怖のあまり停止。
その女は見ただけでトラウマになりそうだった。
左足、両手、首が曲がっていてプラプラなっている。
何でそんなありえない方向に曲がってんの?と聞きたくなるくらいに
そしてなぜか血まみれ。
僕は完全停止状態だからライトはその女を照らし続けてる。
女がこちらを見た。
顔も血まみれだからよくわからないが
何だかすごく
悲しい顔だった気がする。
そして、ゆっくりと僕達の方に近づいて来た。
女の口がパクパク動いてる。何かを言っている。
しかし僕達はそれどころじゃない。
(…何やってんだゴーストバスター!!!!お前幽霊倒せるんだろ、早くやれよ!!!さっきの威勢どこいった!)
Bに心の中で助けを求めていると
バタンとBが倒れた。
(嘘だろおいぃぃ!!)
Bはうつ伏せになったまま
「僕は死んでます、僕は死んでます、嘘じゃありません、死んでるんです
」
と小声で言っている。
(…駄目だこいつ。こいつ先に呪われないかな)
って思ってたら
女が僕の方を見ました。
それと同時に
僕の後ろの方から
「何やってんだ!!!早く逃げろ!!!!こっちだ!!!!!!」
という謎の大きな声。
もう訳が分かりません
しかし、その声で
完全停止状態が解除され
声のした方を見ると
奥に人影がありました
僕達は
全員、猛ダッシュでその方向に逃げました。
多分、本能的に動いたんだろう。
一番早かったのはBでした。
終始無言だったAが
「うおぁッ!!!」
と叫んだので見てみると女が何か叫びながらついてきてました。
「…くないくな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くなあああ!!!!」
三人「ぎゃあああああああああッ!!!!!!!」
謎の声「もっと急げ!!!」
ライトの光で見えたのは坊主頭のおじさん。
おじさんは女に向かって
「お前は来るな!!!!」
と言って睨み付けました
すると女は泣き声?みたいなのを叫んで消えました。
女が消えてしばらく時間が立ち、みんな頭の中で状況を整理していると、おじさんが話しだした
おじさん「危なかったなお前ら、死ぬとこだったぞ」
A「なんですか…あれ?」
おじさん「お前ら肝試しでもしに来たのか?」
A「ええ、まあ……」
おじさん「ここに来たって事は、この場所で自殺者が出ている事は知ってたのか?」
そう言えばBがそんな話しをしていた。
B「知ってますよ!それよりあれはなんなんすか!!」
Bが声をあらげる。
おじさん「見たんなら聞かなくても分かるだろ?」
そう。みんな分かっていた。あれが人間じゃない事くらい。
おじさん「ありゃ、ここで起こってる事の元凶だよ」
B「どういう、意味ですか?」
おじさん「自殺者が出ているって話しは知ってるんだよな?
じゃあその自殺者がほとんど飛び降り自殺で死んでるのは知ってるか?」
嫌な予感がした。
おじさん「本当はな、みんな自殺なんかしてないんだよ。
お前らみたいに肝試しに来てあいつに出会ってしまった。」
おじさん「あいつは昔、ここがまだ廃れる前に5階から飛び降りて死んだ奴だ。
よほど何かを恨んでるんだろう。
お前らみたいなのを見つけては連れていっている」
最悪だ。
今アイツはいない。
だがここは5階。
絶対にアイツはまた出てくる。
そんな気がした。
A「てか、あなたはなんでここにいるんですか?」
(……やめろよ、坊さんか何かだろ?アイツを除霊しにきてんだろ?)
おじさんは厳しい表情になり
「迷ってる者を逝くべき所に送りに来た。」
とだけ言った。
最悪だと思った。
流されるまま肝試しに、
最悪のタイミングでここに来たって事だ。
B「俺達無事に帰りたいんです。どうすればいいですか?」
もはや自分をゴーストバスターと言っていた彼はいない。
みんなそれくらいヤバイ状況だと分かっていた。
おじさん「とりあえずここは場所が悪すぎる。
外に非常階段があるから一旦この建物から出よう。
その後お前らはかえれ。
そしてここにはもう近づくな」
僕「非常階段?そんなのどこにあるんですか?」
おじさんはしばらく沈黙し、
「お前らがアイツを見た場所の奥だ。」
と言った。
みんな凍り付いた。
またあそこを通るなんて絶対無理だ。
おじさん「大丈夫。今度は俺がいる。
俺が先頭を歩き、アイツが出ないようにする。」
B「後ろから来たらどうするんですか!!!」
おじさん「ああ、多分来る
だがアイツが何を言っても耳を貸すな。
あの場所は走り抜ける。
何があっても止まるな。」
そんなの絶対無理だ。
怖すぎる。
しかしおじさんは
「考えてる暇はない。ここも安全じゃないんだ。
さあ、早くいくぞ。」
と
なかば強制的に僕達を連れだした。
おじさん、B、僕、Aの順番で並び、歩き始めた。
暗い。
ライトはあるが、さっきより格段に不気味な気がする。
僕は心の中で、これは夢だ。これは夢だ。
と、何度も唱えた。
例の場所が見えてきた。
今の所、アイツはいない。
おじさん「よし、いくぞ。絶対止まるなよ。」
みんないっせいに走り抜ける。
アイツはまだいない、
このまま出ないでくれと願った瞬間
ガンッ
という音がした。
後ろから何かが近づいて来ている。
みんな気付いた。
行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな行くな
声が聞こえてくる
半泣き状態で走りながら、チラッと後ろを見た。
女はいない。
おじさん「耳を貸すな!!!いくぞ!!!!!」
奥に月明かりが見える。
壁が壊れていて外の景色がうっすらと見えた。
非常階段だ!!!!
その時
おじさんとBの間に女がいきなり現れた。
おじさんはそのまましばらく進み、外からよんでいる。
「頑張れ!!!早くこい!!!!!」
僕は腰を抜かしていた。
もうだめだ。俺も殺されるんだ。
そう思っていた僕をAが背中にしょって
なんとか女から逃げようとする。
僕の中で何かがキレた。
女にライトを向けて
「何なんだよ!!!」
と叫ぶ。
女は悲しい顔をしていた。泣いてるようにも見える。
一瞬のスキをついてBが女の横を通り抜けた。
女は捕まえようとしたが
Bの方がわずかに早かった。
そのままBは走り抜ける。
僕をおんぶしたAも行こうとしたが
女は何が何でも通さない。
「どけよ!!!悪かったよ!!!もうやめてくれ!!!」
僕が叫ぶと女は
「行っちゃだめ」
とだけ言って消えた。
訳が分からない。
僕達は呆然としつつも女が消えたのでヨタヨタと歩き始めた。
前を見ると外でおじさんがよんでいる。
「よし!!よく頑張った。早くこい!!!!」
だが
何かがおかしい。
Bがいない。
先に降りたのか?
そんな事を考えながら
非常階段の所に行く。
愕然とした。
ここでやっと僕達は気付いた。
非常階段などどこにも無いのだ。
壊れた壁の外は何もなく。
下を見ると一階の入り口らしきものがみえる。
月明かりでうっすらと見えたのは
地面に倒れている誰か。
あれは恐らくBだ。
恐怖のあまり走り抜けていった先には
非常階段などなく
そのまま下まで落ちていったんだろう。
前を見るとさっきのおじさんが宙に浮かんだ状態で
ニヤニヤしながら呼んでいる。
「どうした?早くこいよ。一緒にいこう」
何で誰も気付かなかったんだろう。
思えばこいつは最初から怪しかったんだ。
こんな時間に坊さんがお祓いなんか来るわけない。
「迷っている者を逝くべき所に送りに来た」
あれはあの女の事じゃない
俺達の事だったんだ。
手足が震えてきた
もしこいつが言ってた事が本当なら
全ての元凶はこいつだ。
そしてあの女はこいつに殺されたんじゃないか?
俺達を助けようとしてくれたんじゃないか?
だが死んだ後もこいつが恐ろしくて
こいつには近づけなかったんじゃないか
いろんな考えが頭にわいてくる。
放心状態で固まっていた僕とAをみてその男は
恐ろしく不気味な笑顔を浮かべ
下で倒れているであろうBの方を見て消えた。
僕達はそこで気を失った
次に目覚めた時は病院。
Aも同じ部屋だった。
何故ここにいるか分からない
話しによると、僕達がいた廃病院の場所で死体が見つかったと警察に通報があり、
確認に来た所発見されたそうだ。
誰が通報したのかは分からない。
Bは即死だったらしい。
終わりです。
読みづらいは長いはで大変だったと思いますが
最後まで呼んでくれた方
ありがとうございました(・ω・)
怖い話投稿:ホラーテラー 闘う大根さん
作者怖話