あるところに高校生のA、B、C、がいた。
ある夏の日の会話。
A「なんか暇だな~。」
B「マジで。なんかすることないかな~。」
C「暑い、暑い…。」
B「ドライブは?Dさんの車で。」
A「良いな~。」
C「Dさんに電話してみるわ。」
Dとは、三人の先輩で頼りになる人だ。
幸いなことにDは暇を持て余していたので、合計4人で行くことにした。
DとAとBとCは待ち合わせをして行くことにした。
暑いけど話で盛り上がっていた。20分も持たなかったが。ある山道に差し掛かった。木の陰で日光がさえぎられて、あー夏だな~、とDが行ったとき、トンネルが見えてきた。トンネルを抜けると、また同じ景色だ。
段々道が荒れてきた。
するとDが運転をやめた。
A「どうしたんすか?Dさん。」
D「いやおかしい。ここは何度も通ったことあるのに、トンネルなんかないのに…。」
B「やめてくださいよ~。」
C「どうします?」
D「戻るしかねーだろ。」
道はそんなに狭くなかったので、Uターンをして戻ってトンネルに入ったが、いつまでたっても車がトンネルを抜けることはない。
D「この道まっすぐ行ってみっか?」
A「そうですね。」
4人はまだ昼間だということで少々余裕があった。というかこの先に行くしか方法がなかった。
真っ直ぐ運転していると、不思議なことにいつの間にか道が舗装されている。しばらくして広い空間に出た。さらに奥へ進んで10分位だろうか。家が見えてきた。
B「誰かいるなぁ。」
A「聞いてみる?」
D「こんなとこに村があったとは。」
車を降りて、聞いてみた。するとその人はこの村から出たことがないそうだ。
戻っても戻れないことを、言うとその人は歓迎してくれた。
村人S「おーい、客だぞー。」
村人V「おっ。珍しいな。」
村人J「今日はもう遅いから泊まってけや。」
C「いやそんな失礼な。」
さすがに知らない村だし、第一見知らぬ人の家に泊まるのは4人には抵抗があった。
D「僕たちは車があるんで。」
A「ところで皆さん、この村から出たことあるんですか?」
村人J「いやないなぁ。」
村人R「俺もねぇ。」
村人V「うん。俺も無い。だよなぁ?」
A「そうかー。」
村人J「日も傾いてるし、飯だけでも食ってけや。」
そうして食事をさせてもらった。村人と話をして打ちとけ合って4人は安心したのか、村長の家で泊まることにした。
その日の夜…
Cはぐっすり寝てしまった。
だが、後の3人はなかなか寝つけなかった。
しばらくすると声が聞こえてきた。
村人J「あいつら安心しよって。」
村人V「あいつら美味そうだ。」
村長「まあ待て。急がんでもええじゃろ。しかし人間が4匹とは久しぶりに宴会じゃな。」
村人G「ふふひひひひゃははははは」
A、B、D(!?)
三人は腰を抜かしてしまった。
A「人間を4匹てどんな数え方やねん。」
D「そんなんどうでもええねん。それにしても、俺らが美味そう!?どういうことだ?」
村人J「明日の朝、村でパーティーだ。」
村人V「うはははっはっはははははははははははははは」
三人(うわ!!)
C「う~ん…。どうした?」
D「シーッ!!黙れ!。」
C「ハイっ!」
村人K「あいつら丸焼きにして、ううふふふふ、美味そうだ。」
村人S「明日の朝飯に薬を入れて眠らせて……
どうやらCも気づいたようだ。
C「なんで?!逃げなきゃっ。」
A「落ち着け!!Dさんなんか良い方法ないですかねぇ?」
D「とりあえず奴らが寝るまで待とう。それまで良い方法を考えるんだ。」
B「ここから出口までの道のりが解らないしなぁ。村長の家だけあってかなり広い。電気を点けたらばれそうだしな。」D「窓あんのか?」
C「電気、電気と。」
D「おい点けるな!ばれる!!奴らが寝てからだ。」
C「すいません…。」
30分位経っただろうか。
村長「そろそろ寝るぞ。お前らもう帰れ。」
村人たちの声が暫くざわざわと聞こえていたが、暫くすると静かになった。
カチッ
電気を点けたら、幸い窓がありました。
D「ここから出るぞ。」
4人は外に脱出した。木が生い茂っている。なんとかケータイの明りで先に進んでいる。やっと車のあるところまでやってきた。
A「ふぅ~、戻ってきたか。」
D「まだ戻れるわけじゃないぞ…。」
B、C「あ……!!!!!」
A、D「うっ!!」
村人たち…いやもう顔は原形をとどめていない…。牙を剥き出してさっきとは打って変わって鋭い眼差しで睨んでいる。
D「乗れっっ!!」
言われるまでも無く先に乗ってるやつもいた。
エンジンをかけると、Dは村人を構わず跳ね飛ばした。
あのトンネルだ。
スピードを飛ばした。
なんとか出ることに成功した。
あれは餓鬼の一種なのか?あの道はもう怖くてDもあれからは通ってないそうだ。
怖い話投稿:ホラーテラー エナジーさん
作者怖話