私が小学3年生ぐらいの頃の実際に体験した話です。
意外と長くなったので2回にわけて投稿させて頂きます。
その頃は妹と2段ベッドで寝ていて、左側に壁があり肩から頭の方にベランダに出る窓がありました。
なので頭の上にあたる部分は人が1人通れるスペースがあいていました。
その日は真夏の暑い時期だったので、窓は網戸でレースのカーテンをかけ、風通しのいいように部屋のドアは開けていました。
そんは日にふと目を覚ましトイレに行きたくなりました。
トイレはドアを出た目の前でベッドからも見えていたのですが、2段ベッドを降りて行くのが面倒だと思ったので、このまま寝てしまおうと思い目を閉じていたのですが、なかなか寝付けずにいました。
すこし時間がたってから、リビングの方から足音がしてきました。
「ペタ…ペタ…」
『ん?お母さん?』
と思ったのですが、母は基本的に早く寝る人だったのでこんな時間に起きているわけがありません。
仮に起きていたとしても、こんなゆっくりと夜中に電気もつけないで歩くわけがありません。
父は寝ている証拠にいびきがおもいっきり聞こえていました。
目を瞑りながら考えている内に、私の頭の上から顔をその人が覗いている気がしました。
目で見たわけではありませんが、真上で覗きこんでいて、その人は女性だと直感でわかりました。
その頃はおばけとか幽霊に興味を持ちはじめた年齢だったので、本で読んだりしてどれだけ恐いのものなんだろうと思っていましたが、恐いという感情は一切なくむしろ頭を撫でてその人は優しく微笑んでいる気がしました。
『なんだ、おばけって優しいな。恐いなんて思わないな。』
などと思っていると、その人はすごく嬉しそうにさらに微笑んで優しく頭を撫でてくれてるのがわかりました。
「ふふふ……」
っと微笑みながら…
『ん?でもこの人誰?』
そお思った瞬間いきなり恐くなり
『私はお母さんとお父さんの方が大すきだもん!!!』
そお心の中で叫んだ瞬間その人はパッと頭を撫でていた手をはなし、いきなり泣き出しました。
その瞬間風がほとんどなく動かなかったカーテンがバッと開き、その人が側にいるという感覚はなくなりました。
トイレを我慢していたのも忘れ、すっと寝たのを覚えています。
次の日お母さんにそのことを話すと、信じているのかいないのかわからない顔で
「きっとお祖父ちゃんが見に来てくれたのかもしれないね。」
と言われ納得できないでいました。
そして高校に上がった時に、かなり霊感が強く何度もそういった体験をしている友達に出会いました。
小学3年生から1度も忘れたことのなかったあの話しをしたところ、真剣に話しを聞いてくれました。
聞き終わった後に
「普通なら冗談でみんな恐いだとか言ってたと思うけど、その話し本当なのはわかる」
と言い話しを続けました
「たぶんその人は本当にただの通り道にしようと思っただけだと思う。
その時にたまたま自分と何かがあう子を見つけて、近づいて来たんだと思う。絶対とは言いきれないけど、子どもをなくしたんじゃないかな?
だから頭を撫でて可愛がってたんだと思う、それに目の前で寝ている子も優しい人だって自分を受け入れてくれた。
きっとすごく嬉しかったんだと思う。
でもその後に
『お母さんとお父さんの方がすき』
って思った瞬間泣いたんだったら、この子は私の子じゃないって思ったんだと思う。
なんでいきなりお母さんとお父さんが出てきたのかは、その人が誰かの親だから必然的そう思ったんだと思う。
ただの通りすぎの人だから、今は気にしなくて大丈夫だよ。
でも優しいしこの人すきって思ってたらどうなってただろうね。」
と言いながら友達は笑っていました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話