初投稿します。
これは私が高校生だった時の話です。
部活を終えて学校から家に帰ってきました。
自宅にはまだ小学5年生の弟とその友達F君がいました。
F君は弟とはずいぶん前から友達らしく毎日のように家に遊びにきていました。
プレステしたり家に泊まりにきては一緒にお風呂に入るほど仲が良かったのです。
私自身も当時はF君が『コ〇ン』に似ててとても可愛がっていました。
私はそんなF君に『ゆっくりしていってね。
』と一声掛けてシャワーを浴びにお風呂場へと向かいました。
シャワーを浴び汗も流してスッキリしたのでお風呂場から出た時、洗面所には弟の友達F君がいました。
私も最初は驚きましたがF君はもっとビックリしてました。
私の裸を見て顔が真っ赤になってるのを今でも覚えています。
F君は『ビックリしたじゃん!もぉ~!』と言ってすぐさま洗面所から出て行きました。
私的には別に小学生に見られても全然平気だったのですがF君的にはそーはいかなかったみたいです。
私も家服に着替えてリビングに向かうと弟とF君がテレビを見てました。
F君が私がいる事に気付きまた気まずい顔になりソワソワし始めたので私は笑顔で『全然気にしてないから大丈夫だからね。
てか、F君なら(小学生ならという意味)見られても平気だし。
』と小声で言い私は自分の部屋へと行きました。
まさかこの言葉がきっかけで、あんな事が起こるなんて考えもしませんでした。
『F君なら見られても平気だし。
』と言い私は自分の部屋に入りました。
部活の事もあってお風呂から上がった後は決まって柔軟体操する事が日課でした。
いつも通り体操をしていると……コンコン。
『姉ちゃん?オレ(弟)だけどちょっと今大丈夫?』
『なーに?今体操してたんだけど、どーしたの?』ドア越しで返事をする私。
すると弟が『Fがお姉ちゃんと話したいってうるさくてさぁ~。
しかも何か元気ないしオレには何も話してくれないんだよ。
ちょっとだけ聞いてあげてよ。
』と言ってきました。
まさかさっきの事まだ気にしてるのかなぁ?と思い仕方なく部屋に入れてあげる事にしました。
5分くらいたってからまたノックが聞こえてきます。
F君でした。
相変わらず顔を真っ赤にし緊張した感じで入ってきました。
ソワソワした感じがちょっと可愛く『どしたの?エロ坊主君』と軽く言っていじめてみたんですけどノーリアクションでした。
私は『さっきの事なら本当に気にしてないから。
てか私の方こそF君をビックリさせちゃったみたいで…ごめんね。
』と言った後よく聞き取れなかったのですが小声で『本当だよ。
』と聞こえました。
『ごめんね。
』と繰り返す私。
それから長く気まずい沈黙が続きました。
時計を見てみると23時になろうとしてたので私は『明日部活の練習があるし、体操まだ終わってないからそろそろ弟の部屋戻ってくれないかなぁ?』と言うとF君は『あのさぁ…Aお姉ちゃん(私)?』とやっと声をだしてくれて『ん?』と答えるとF君はさっきまでとは別人みたいにはっきりと『Aお姉ちゃんの裸を写真に撮らせてよ!』って言ってきました。
私は無意識に立ち上がり恐る恐るF君から離れていました。
さっきまで緊張してたF君はもう興奮してて獣みたいな顔になってたのが今でも思いだせます。
『F君急に何言いだすの?落ち着いて。
写真とか無理に決まってるでしょ!?』私もあのF君が興奮してるのを見て混乱してましたので何て言えば落ち着いてくれるのか一生懸命考えてました。
するとF君が『さっきオレになら見せても平気だって言ったじゃん!ウソついたのかよ?』完全にF君は誤解をしていました。
『いや。
だからアレはF君はまだ小学生というのもあるし弟のような感じだから別に見られても怒る程じゃないよって意味なんだよ。
』と言ったらF君は『ふざけんな!オレ頑張って言ったのに。
ふざけんなぁ!』と私の部屋から飛び出て行きました。
F君は私の部屋から飛び出て行き弟に『オレ帰る!』と一言いって家から出ていきました。私も驚いたのですが何より弟と母が驚いていました。そして母が私に『ちょっとF君どうしたの?さっきまですごい元気良かったのに。あの子泣いてたよ。』と言ってきたのですが私も混乱してたので何も答える事ができませんでした。しばらくするとF君の母親から電話が掛かってきたので私の母が受話器を取りひたすら謝っていました。そんな中弟が小声で私に『Fになにしたんだよ。これからバイオする事になってたのにさ~。また何か意地悪言ったの??』私は『そうなのかも…。』と言いました。弟は『あ~あ。ちゃんと謝ってよね。』と言い自分の部屋へと入って行きました。
ようやく母も電話が終わりリビングのソファに腰をかけたので私は母の隣に座り『F君のお母さん何て言ってたの?』と聞くと『とりあえず驚いてたよ。もうこんな時間だし、すごく興奮してて帰って来た理由も言わないで部屋にとじ込もっちゃったんだって。まぁ家が近くにあるから何事もなく無事に帰れたらしいんだけど。……ねぇA。F君に何したの?』
私はその時、F君に私の裸を写真に撮られる事を話すか迷っていました。母は家族にはもちろん友達とかにも厳しい人なので、その事を母に話してしまったらF君はどーなってしまうのでしょうか。もしF君が私の家に出入り禁止になってしまったら弟がかわいそうじゃないか。友達が少ない弟にとってF君は大切な親友なのでそれを奪うような事は私には出来ませんでした。それに私にも責任がありました。そもそも私がF君が誤解をしてしまうような発言をしてしまいましたので、この問題は私がきちんと解決しようと考え、本当の事は言わないようにしました。
『私…F君に説教したの。だってもう夜遅いしまだ起きてゲームしようとしてたから。…ちょっとキツく怒りすぎたのかも…。』それを聞いて母は納得したかのように『そーゆう事なら仕方ないねぇ。分かった。私からも今度F君とK(弟)に言っておくから。』と言い自分の寝室へと入って行きました。私も部屋に戻り体操も途中で止めて眠る事にしました。でもこの時F君の『写真撮らせて』と言うが頭に焼き付いてて少し怖くなり中々寝れませんでした。
朝になり私は部活の朝練があるため学校に向かいました。学校には多くの友達いて楽しく、昨日事はこの時だけ忘れる事ができました。
この日は母親が仕事のせいで夜遅くに帰ってくるので私は学校の帰りに商店街で食材を買いに行きました。何を買うかスーパーの周りを歩いていると後ろから『Aちゃーん。』と呼ばれたので振り返るとF君のお母さんがいました。『あっ。おばさんだ。こんにちは。』実はF君のお母さんには昔よく面倒見てもらっていました。私がまだ幼稚園入ったばかりの時お母さんの代わりに時々迎えに来てくれた事もありましたし、ご飯も作ってくれたし、私が寝付くまで絵本も読んでくれました。本当に自分の娘のように接してくれました。(この頃はまだ弟もF君も生まれていません。)
『昨日はFが勝手な事してしまってごめんねぇ。今朝改めてFに聞いてみたんだけど、自分が悪かったんだよ。しか言わないのね。今朝なんか反省してるんだか何か考え事してるんだか分からなかったし。』私は最初緊張してたのですがその言葉を聞いて少しホッとしました。おばさんにも昨日の事話してしまったら必ずショックを受けるはず。それにF君は一人息子なのでとても可愛がってると思います。ですから私はおばさんにも言えませんでした。
『ところでAちゃん。見ないウチにすっかり大きくなったねぇ。それにもう自分で料理を作れるようになったんだぁ。エライねぇ。彼氏は?出来た?』おばさんとこうして直接会うのは久しぶりでした。4年位前におばさんが初めてF君を家に連れて来て以来会う機会がなかったのです。
『お母さんが仕事で遅くなる時は私が代わりに作ってるんです。弟はオムライス大好きなので。彼氏は残念なんですけどいませんね。』と言った後『あ~。そうなの?不思議だねぇ。じゃFが大人になったらAちゃん。よろしくね』って真顔で言われて『……え?』この時は正直ちょっと焦ってしまいました。
その様子を見ておばさんが『ウソよ!冗談だから気にしないでね。でももしそーなったらF…嬉しいだろうなぁ。あっそうだ!今FがAちゃんの家にいると思うから、もしまだ遊んでいるようだったら暗くなる前に帰るように伝えてもらえない?』と言われたので私は『あっ……ハイ。分かりました。』と答えました。『うん。お願いね。それじゃあ。』と言いスーパーから出て行きました。
F君が今家にいると知り私の心の中には不安と期待がありました。おばさんの話だとF君は反省したと言ってました。もしそうだとしたらいつもの可愛い子に戻ってるはず。でも、もしそうじゃなかったら。
その日の晩御飯の買い物を済ませた私はすぐ家に戻りました。F君のお母さんの話によれば、F君はこの前の事で反省してくれてるらしいのでまたいつもの関係に戻れるんじゃないかと期待していました。
家に着いた時はもう辺りは暗くなっていいたのですが。その時少し違和感を感じたのです。家の電気が全部消えていました。こんな時間に弟がいないなんて珍しかったのです。この時ちゃんと門限を守らない弟に対し少し腹がたってたのを今でも覚えています。ちゃんとお母さんに報告しなくちゃと思いながらも玄関の扉に手を当てました。すると。『ガチャ!』
『…??鍵が開いてる?』
誰もいないはずなのに家の鍵がしまっていなかったのです。小さい頃から鍵の事に関しては厳しく私達姉弟は言われていたので忘れたりする事はないのですが。とりあえず時間も時間なので早く夕飯の準備をしなくてはと家の中に入りました。すると玄関には弟の靴とF君の靴が置かれていました。『あれ?Kー!F君ー!いるのー?』と大声で呼んでみましたた。すると2階の方から『ドドドッン!』という音がしたのです。弟の部屋で何かして遊んでいるのかな?と思いもう一度『K~!Fく~ん!』と呼んでみたらそれから数秒後にF君一人だけ階段から降りてきました。
『あっ!F君。どうしたの?こんなに暗くして。かくれんぼしてたの?あれ?Kは?』と私が聞くと F君は『Kとはさっきまで一緒に遊んでたんだけど急に寝ちゃって、それでオレも帰ろうと思ったんだけど忘れ物しちゃって、2階で探してたの。』と何か落ち着かない様子で話していました。『あっ。そう…なんだ。それで探していた物は見つかったの?』と聞くとF君は『うん。』と、言って靴を履き始めました。『F君。…この前の事なんだけど私も悪いところあったと思うのね。だからもうあの事は秘密…と言うか無かった事にしようね?』と小さな声でそう話すとF君は『大丈夫。オレも親には言ってないから。おじゃましました。』と言って家から出ていきました。
私はリビングに向かい電気を点けました。そこには弟がソファーで横になってと寝ていたのです。私はその後また異変に気づきました。
私はリビングの電気を点けてソファーで寝ている弟を起こしました。
弟は寝起きのせいかダルそうに『…今何時?あれ?F帰ったの?』と聞いてきたので。
『Kが途中で寝ちゃったからもう飽きちゃってさっき帰ったよ。
』と私が言うと弟がまたダルそうに『だってさ~。
ずっとゲームばかりしてるんだもん。
しかも1Pしか出来ないやつ。
今日なんかずっと見てるだけだったからこっちが飽きちゃったよ。
』普段弟はF君が家に来たら全力でどこか遊びに行く子なのでこのようなケースはあまりにも不思議でした。
F君からしてもそうです。
いつもはアニメやゲームの話をして盛り上がるのにそんなに会話してなかったなんて。
『あっ。
そういえばF君が2階で何か探し物してたよ。
』と私が聞くと弟が『え?忘れ物?2階には今日一回もオレ達入ってないよ。
それにアイツ何も持ってきてないし。
ずっとゲームしてたし。
』この時私は頭の中が混乱していました。
F君はなぜ私にウソをついたのか、なぜ2階にいたのか、そしてあの『ドドドッン』という音は何だったのか。
とりあえず夕飯を作り母親はまだ仕事で帰りが遅いので先に弟と一緒に食べていました。
夕飯も食べ終わり片付けも済ませ弟と一緒にバラエティー番組を見ていたら弟が思い出したかのように『ところで姉ちゃんの部活で撮った写真(アルバム)ってどこにあるの?』と聞いてきました。
『私の部屋の机の中に閉まってあるけど、Kにはこの前見せたんだからもういいでしょ?』と聞くと。
『いや。
Fが見たいって言ってたからさ。
』
急に嫌な予感がし。
私はすぐ自分の部屋に足を運びました。
。
中に入りすぐ異変に気づきました。
本棚の中の雑誌な本が整理されてるはずなのに多少バラバラになっていたり、机の引き出しも少し開いていたりしていました。
私はこの時自分の部屋にある写真を全部出して念入りにチェックしていました。
学園祭で撮った写真や修学旅行の写真、部活での写真等、全部で94枚あるはずなのに、85枚しかありませんでした。
私は恐怖で震えてしまい声を出して泣いてしまいました。
弟がそれに気づき母親に電話してそれから1時間ぐらいたってから家に戻ってきてくれました。
母親はまず私を落ち着かせて理由を聞いてきました。
私は母親に全てを話しました。
もう耐えられなかったのでしょう。
風呂場での出来事から私の裸の写真の事、後今の事まで全てを話しました。
私は母親にすべてを話しました。最初はさすがに疑ってましたが私がウソをついてるようには見えなかったらしく母はF君の家に電話をしました。私はとりあえずもう一度写真が部屋にないか念入りに探したのですが、いくら探してもその9枚の写真は見当たりませんでした。
電話が終わり母は部屋に戻ってきて、『今F君のお母さんが聞いてくれるらしいから。とりあえず、あなたはもう休みなさい。明日学校でしょ。落ち着くまでお母さん側にいてあげようか?』と聞かれたのですが、母も仕事から帰ってきたばかりだし娘ながら気を使ってしまい、『もう平気。ありがとうね。』と言って母親は部屋へと戻って行きました。それから1時間ぐらい過ぎた後私は眠りの中、母親が隣の部屋で悲しんでるような怒鳴り声が聞こえました。
翌朝、弟と母親と私3人で朝食を食べてている時母親が、『A(私)にちょっと…話があるの。F君についてね。』と、話を持ち出してきたのですがこの時、私はまともに母親の顔が見れませんでした。弟は先に学校へ行かせていました。
その話の内容はF君とはもう関わるのはやめる事と弟にはこの出来事をまだ話してはいけない事。その話を承諾した後、母は私の写真の話をしてきました。
『昨日の夜遅くに、F君のお母さんが家に持って来てくれたの。F君も隠し通してたらしいんだけど、隅々まで探したら、…コレ。ベッドの下にあったそうだよ。』
その写真は部活のと、つい最近修学旅行で京都に行った時の写真がありました。けど、写真は8枚しかなかったのです。『もう一枚は?』と聞くと、少し悩んだのか考えた素振りを見せた後、母は残りの一枚の写真を持って来てテーブルの上に置きました。
その写真には私の首から頭の部分だけが切り取られていたのです。これについては、F君のお母さんと私のお母さんが何とかしてくれていたのですが、そこの部分だけはみつける事はできませんでした。私も直接会って写真の在処を問いつめようと思ったのですが、親からはもう会う事は禁止られてしまっているし、何よりF君とまた顔を合わせるのが正直恐ろしくなってしまっていて会う事はできませんでした。
それから半年ぐらいが過ぎた後、F君の家族は引っ越してしまい、この時は結局あの写真の意味や在処が分かりませんでした。いまだに『お姉ちゃんの裸を写真に撮らせてよ。』の言葉はが忘れる事は出来ません。
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作者怖話