俺は友人達と車で心霊スポットツアーをした。
初日、二日目と何も成果をあげられずに宿へ戻った。
友人のAが『このままでは、せっかくのツアーが台無しだ。Cを脅かして盛りあがろうぜ!!』と言いだした。
俺は夜も遅いし、他の宿泊客に迷惑になると断った。
Aは『つき合いの悪い奴。しらけさせるなよ』と不満から捨てセリフを吐いた。
しかし俺は気にしない。何故ならAは、そんなことで自分の楽しみを断念するやつではない。
俺は眠りについた。
どれだけ眠っただろうか。
『うわぁああ!!』「キャァアア!!」向かい部屋から、泊まっているCと…それから何故か上の階に泊まっているはずのE子ちゃんの叫び声がした。
その声に目が覚めた。するとCとE子が同時に《ギャァア!!》と泣き叫ぶ。
さすがに俺はCの部屋に駆けつけた。
するとAはゲラゲラと大爆発している。
このとき俺や友人達はCとE子が付き合っていた事実を目の当たりにした。
2人は合体していた。Aは2人の関係を知らずにCを脅かしに行った。
宿の従業員に嘘を言ってC部屋のスペアキーを手に入れて。
まさかの突然の出来事に驚愕する2人。そのあまりの恐怖体験に合体が解除出来なくなってしまったのだ。
それでも笑い続けるA。俺はとにかく宿に頼んで救急車の手配をすると告げた。
糸が切れたようにE子は泣きだした。 「イヤ!!絶対イヤ~!!行きたくない!!死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい……!!!」
宿の関係者から宿泊客が何事かと騒ぎ出した。
2人はAによって死ぬよりも苦しい生き恥にさらされてしまった。
Aは開き直ったように笑ってことを済ませようとしている。
俺の中のブルースが目覚めた。
気がつけば俺のソバットがAの顔面をとらえた……Aは床に沈んだ。
俺は急患の追加を告げた。
怖い話投稿:ホラーテラー .5さん
作者怖話